検索窓
今日:1 hit、昨日:2 hit、合計:78,720 hit

大切な人が ページ7

『紗菜!』

紗「お兄ちゃん!こっち!」

もう午後になっていた。

時間は2時半。

天野は走って妹なついていく。

響くのは妹の履いているパンプスが音。

俺の走っているときの吐息。

つれてかれたのは

【霊安室】

『・・・・っ』

このとき、天野は辛い現実を受け入れることになった。

台のところで眠っているのは

母親の、天野 成美だったからだ。

『っ!グスッなんで、』
 
医「精神状態が不安定でした。屋上から、落ちたそうです・・・残念です。」

『あんた、医者だろっ。患者の精神状態にもきづけなかったのかよ!』

紗「お兄ちゃん!」

医「失礼します。」

『・・・・姉さんは?』

紗「先生に色々話聞きに行ってる。」
 
『紗菜、仕事は?』

紗「昨日から1週間オフなんだ。お兄ちゃんは?」

『バリバリある。明後日からドラマの撮影始まるし』

紗「そっか・・・」

都「紗菜、あれ、日向もいたの?帰ろ?」

紗「うん。いこ?お兄ちゃん」

姉、都が運転する車で沈黙状態。

後部座席でスケジュールの確認をする紗菜。

助手席で上の空の日向。

都「あんたは、こんなときでもおしゃれだね〜」

『私服だし。』

都「私服が、真っ黒って」

『・・・俺が、福岡にいればこんなことなんなかった?』

都「は?」

スマホをいじる紗菜の手も、止まる。

『兄さんの代わりに夢を背負ってた。母さんを笑顔にするって・・・肝心なときにそばにおらんかった。
いつも側にいたのは、姉さんと紗菜。
俺、完全に親不孝やわ・・・』

その車で日向に言い返す者は居なかった。
 
都「帰れる?」

『おん。ありがとう。東京駅まで』

紗「じゃーね!」

都「日向!」

立ち去ろうとする日向に都が、声をかけた。

都「辛なったら、いつでも帰っておいで」

だが日向は振り返りもせず頷くだけだった。

肩は、微かに上下していた。

プルルルプルルルプルルル

電話の主は永瀬廉。

『ごめん。』

そう思いながらも日向は廉の電話には出なかった。

大切な人が→←大切な人が



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.7/10 (42 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
145人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

い・ろ・は・す - 花姫さん» ありがとー〜!お互い受験といい小説といい頑張ろうね! (2018年12月20日 15時) (レス) id: 6b690ae98e (このIDを非表示/違反報告)
花姫 - い・ろ・は・すさん» ほんと!まさか友達が描いてるとは思わなかった…めっちゃびっくりしたもん!これからも見させていただきます! (2018年12月20日 7時) (レス) id: 94ee0fdc9d (このIDを非表示/違反報告)
蒼井優衣(プロフ) - い・ろ・は・すさん» ありがとうございます!たのしみにしてますね(*´ω`*) (2018年12月20日 6時) (レス) id: b1695e31e1 (このIDを非表示/違反報告)
い・ろ・は・す - 花姫さん» え?!ほんと?!嬉しい! (2018年12月20日 6時) (レス) id: 6b690ae98e (このIDを非表示/違反報告)
い・ろ・は・す - 蒼井優衣さん» 了解しました!書かせていただきます! (2018年12月20日 6時) (レス) id: 6b690ae98e (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:い・ろ・は・す x他1人 | 作成日時:2018年12月7日 21時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。