すとぷりの７人目はミステリアスイケメン 【２】

６２話目 ページ15

ななもりSide

俺たちはAを探すため、近所を走り回った。

そして、ちょっと離れた公園のブランコにAを見つけた。

Aは右手で鎖をしっかり掴んで左手で頭を抱え込んでいた。


ころん「A！」

ころちゃんが真っ先にAの元へ走り寄った。

Aはスッと顔を上げた。

そのAは、いつもの無表情のAだった。さっきまで泣いていたとは思えないくらい。

さとみ「A！」

莉犬「良かった、Aいた…！」

るぅと「無事そうですね。」


A「ゴメンな、皆。最初っから最後まで心配かけて。」

ジェル「お前が心配かけんのなんてこれが初めてやろ。」

ななもり「ホントに心配したんだよ。」

A「皆は何度も僕を助けてくれようとしてた。なのに、その手を掴まない僕が悪いんだ。ゴメンな、せっかくまたすくい上げてくれようとしてるのに。」

そう言ってAは力なく笑ってみせた。

そんな顔、しないでよ…俺まで悲しくなるじゃんか。


A「ゴメンな、さとみ。さっきはひどいこと言って。」

さとみ「俺も。お前が落ち着くまで待てばよかったのにな…。」


俺たちはもう一度Aの家に帰ることにした。

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