No.15 ページ19
･JN
細くて、冷たくて、か弱い腕。
必死になって掴んで、とにかく抱き上げて。
ほぼ投げた。
上に開けた穴に向かって、投げ込んだ。
JK｢……っ、と！｣
ナイスキャッチ、ジョングガ。
それにしても……軽すぎる。
小柄だし、白いネグリジェなんてお姫様だったのかと驚いたし。
この子は……カジ王国の王子様。
何十年もこの薄暗い部屋に閉じ込められた、ワケあり王子様。
JN｢……！｣
使用人の女がすでに部屋に入っていた。
女は僕を見て、少し驚いたような表情を見せる。
だけれど特別叫んだり、誰かを呼んだりせず、ただぼうっと僕を見ていた。
HS｢ヒョン！なにやってるんですか！｣
JN｢今行く。｣
彼女は不思議そうに僕を……僕らを眺めて、背を向けて部屋を出ていった。
そこまで見えたけど、あとはどうなったのか分からない。
でもまあ……王子様が連れ出されたら、たちまちニュースになるだろうな。
王宮の最上階なだけあって、天井を抜けた先は夜空。
どこにいたって見える星や月や空は同じなんだな。
当たり前だけど。
JK｢軽すぎる。｣
JM｢早く行くよ。｣
HS｢テヒョンアとナムジュナとユンギヒョンの待ってる沖に戻ろう。｣
JN｢あぁ。｣
城壁を上手く使って降りていく。
比較的器用で体力あるメンツで来たけど、僕は……
JK｢ジンヒョン遅い。｣
JN｢ヤー、年上をいたわれよ。｣
体力バカの3人に少し置いていかれながら船乗り場に急ぐ。
JK｢あ。｣
JM｢ジョングガ、早く、｣
走ってる途中に、A王子を抱いてるジョングガが声を上げた。
隣を見ると、くったりと体の力が抜けたA王子を不安げに見つめながら抱いて走ってるジョングガが。
HS｢え！死んでないよね！？｣
JK｢い、息はしてます……！｣
JM｢気絶しちゃったんじゃない？｣
確かに……王宮の最上階から地上まで壁を伝って行ったからびっくりしちゃったのかも。
でも騒がれるよりマシか。
このまま……僕らの島に連れ去ろう。
TH｢あ！｣
船からピョコリと顔を出すテヒョンア。
やっと戻ってきた。
ここまで長かった。
ようやく、たどり着いた。
YG｢早く乗れ。もうすぐこっち方面に漁船が来る。｣
漁船より少し小さい船に乗り込む。
ユンギの操作で動くこの船で、無事に帰れるといいんだけど。
TH｢……。｣
NM｢……。｣
……二人とも、A王子を見たくて仕方ないんだろうけど我慢して奥詰めて。
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名無し77872号(プロフ) - スミスキーさん» ありがとうございます！しっかり伏線回収したいと思います！ (2021年8月19日 21時) (
レス) id: 7a2b063138 (このIDを非表示/違反報告)
名無し77872号(プロフ) - お豆腐さん» ありがとうございます！続編も出ましたので是非チェックお願いしますー！！！ (2021年8月19日 21時) (レス) id: 7a2b063138 (このIDを非表示/違反報告)
スミスキー(プロフ) - この小説面白くて凄く大好きです！！更新頑張ってください！！ (2021年8月14日 12時) (レス) id: 78ab9a25ad (このIDを非表示/違反報告)
お豆腐(プロフ) - この小説すごく面白くて大好きです！！更新されるたびにニヤニヤしながら読んでしまってます笑 (2021年8月14日 8時) (レス) id: 236bbfcab0 (このIDを非表示/違反報告)
名無し77872号(プロフ) - ヌナさん» ありがとうございます！コメントめちゃくちゃ嬉しいです笑 これからもよろしくお願いします！ (2021年8月2日 19時) (レス) id: 7a2b063138 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：みぞのなか x他1人 | 作成日時：2021年7月14日 0時
