日常との出会い【10】 ページ11
ppp…
部屋に鳴り響くスマホのアラーム音。
いつの間にか掛けられていたらしいブランケットから手を伸ばし、机の上に置いてあるスマホを手に取る。
アラームを止めて大きく伸びをする。
ゆあん｢う〜ん…！｣
タチバナ｢よぉ、よく眠れたか？｣
と、うしろから声をかけてくれるタチバナさん。
ゆあん｢はい、タチバナさんはどうでした？｣
タチバナ｢俺か？俺はまぁ…そこそこだな｣
そこそこって…
ゆあん｢あ、タチバナさん｣
タチバナ｢あ？｣
ゆあん｢今日はお仕事はお休みですか？｣
タチバナ｢あぁ、休みだぞ
それがどうかしたか？｣
ゆあん｢はい、江虎町を案内して欲しくて！｣
僕は満面の笑みでそう答えた。
タチバナ｢まぁ、いいぞ｣
……と、言うわけで
江虎町を案内してもらうことに。
タチバナ｢お、あそこ覚えてるか？｣
タチバナさんが指さした方を見る。
ゆあん｢あぁ、昨日の花屋ですよね？｣
仕事中なのにも関わらず、昼休憩の時間帯に会いに来てくれた
昨日の待ち合わせ場所、江虎生花店だ。
タチバナ｢そこの花屋でダチが働いてるんだ｣
ゆあん｢へ〜！｣
と、話しながら花屋の方へ向かう。
｢いらっしゃいませ〜！｣
と、元気よく出迎えてくれたのは桃色の髪の女性。
｢あれ、タチバナくん？その子は…？｣
タチバナ｢最近知り合ったダチのゆあんだ｣
ゆあん｢タチバナさんのダチのゆあんです！｣
ユリ｢そうなんだ、私はユリ
よろしくね、ゆあんちゃん｣
タチバナさんとユリさんが少し話している間、僕は花屋を見ていた。
ゆあん｢あ、これ…"橘"だ…｣
と、眺めていると
｢綺麗だよね、"橘"｣
ゆあん｢わぁっ！？｣
突如隣に現れた黒髪の男性。
クロキ｢ごめんごめん、驚かせるつもりはなかったんだ
僕はクロキ、君は…タチバナのお友達？｣
ゆあん｢はい！タチバナさんのダチのゆあんです！｣
クロキ｢ゆあん、その髪留めも"橘"だよね？
もしかして好きなの？｣
ゆあん｢はい、綺麗ですよね｣
クロキ｢よし、じゃあこれプレゼント｣
と、手渡されたのは一輪の"橘"だった。
ゆあん｢え、いいんですか？｣
クロキ｢もちろんだよ、タチバナと仲良くしてくれてるお礼｣
ゆあん｢……ありがとうございます｣
そんな話をしていると
タチバナ｢ゆあん｣
タチバナさんに呼ばれる。
ゆあん｢は〜い！ユリさんクロキさん、ありがとうございます！
それじゃ！｣
2人に手を振り花屋を後にした。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 1人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：歌詞無 | 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/hp/
作成日時：2022年7月22日 20時
