緑さんと愉快な仲間たち:わん (ページ15)

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二宮「気がつくと一緒に帰ってって言ってきた当の本人からは話し掛けてくる気配は無くて、気になって横目でチラリと隣を覗くとニコニコ笑顔のあの人と目があいました。
なんだか私の方が恥ずかしくなってしまって、気まずくてすぐにゲームの画面に目をおとしました。
それからゲームにも集中出来ない、一切の会話もないまま私の降車駅にきてしまったんです。
いざ降りようって時になって初めて、一緒に帰ってくれてありがとう、また一緒に帰ってね、バイバイってさっきまでと同じニコニコ笑顔で手をふってきました………。」

櫻井「それが最初の出会いですか？」

二宮「最初っから変な人なんですよね、相葉さん。
それから同じ時間に帰れる時はいつも相葉さんが息を切らして追いかけてきて、私の隣にニコニコ笑顔でちょんと座ってやっぱり何も会話がないんです。
それでいて私の降りる時には一緒に帰ってくれてありがとう、また一緒に帰ってね、バイバイって……。
私も意地になって話し掛けることもしなかったんです。
でも、気になってゲームにも集中できない、私から話し掛けるのも悔しい、その状態で一ヶ月位たったころかな？
私、とうとうイライラしてきちゃって、つい、怒鳴ってしまったんです。あの人のこと。
一緒に帰ってってそっちから言ってきたくせにどうして何にもしゃべんないんだ？って………。」

櫻井「そしたら、相葉くんなんて？」

二宮「物凄く寂しそうな顔して、ごめんなさいって。」

櫻井「それだけ？」

二宮「それだけ。
で、次のレッスンから休んだんです。相葉さん。」