◎ 優しすぎる彼氏 (ページ26)

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安田「あ、A迷子になってたん？ってくらい遅かったで(笑) 」

『 …迷子になってた(笑) 』

安田「ほら、はよ食べよ、冷めるで」

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安田「はー！美味しかったなー！」

『美味しかった～、章ちゃんご馳走してくれてありがとう』

安田「全然やで、家まででええ？」

『送ってくれるの？ありがとう』

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他愛もない話を章ちゃんとしていると手元にあったスマホに通知が届いた。

通知の相手は忠義からで、【どこにおんの？】ってだけ。

既読をつけて返そうとするとあたしの右手に重ねられた左手。

それは紛れもなく章ちゃんの左手で。

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『 …しょ、うちゃん……？』

安田「 ……いまだけはおーくらのこと忘れて、なんて我儘、アカンかな、」

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多分、章ちゃんのことを全然友達としか思ってなかったら他の子といるのを見てショックを受けたり、

繋がれた手にこんなにドキドキしない。

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考えてたら曖昧な気持ちが確かなものに育ってしまいそうだったから目をつぶっていたはずだし、

なによりあたしは忠義との関係をこわす気も全くなかったから。

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自分以外にも優しすぎる忠義のことを悪者扱いしていたけれど、本当の悪者は、誰なんだろうね忠義

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