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「はぁ………」
午後のレッスン。転校生が訪れて指導してくれてるにも関わらず、翠は深いため息をついていた。
「翠くん翠くん。ため息ばっか吐いてたら、練習に身が入らないっスよ」
「……うぅん…」
ダンスルームの端で体育座りをして顔を俯けている翠を、見かねた鉄虎が嗜める。
いつも通りの鬱々ぶりだが、言葉を返さず、いつもより張り合いのない翠に鉄虎は首を傾げた。
「なんか悩みでもあるんすスか？
…もしかして、今日話した翠くんの好きな子＿＿」
「！？ちょ！ちょっとっ！今ここでは言わないで！」
口調上ハキハキとした口ぶりで喋り出す鉄虎の口元を、翠は先程の鬱モードとは変わって勢い余るほどの力で塞ぎ込んだ。
転校生とレッスンメニューの確認を取る千秋。
振り付けの確認をする奏汰と忍。
…大丈夫そうだ。
油断しないよう周りの目を気にしながら、鉄虎から手を離した。
「ご、ごめん翠くん、デリカシーなかったっスね…」
「い、いや…」
鉄虎くんが、謝ることじゃないのに。
謝られたことから翠はそう申し訳なくなり、さらに縮こまる。
「何がそんなに悩ませるんスか？」
神妙な悩みだと悟った鉄虎は、翠の隣で胡座をかいてきた。
自分の気持ちに素直になれないことが悩みなんていう、中学生のような悩みを言うわけにはいかない。
翠はうう…と唸るばかりで、鉄虎と目すら合わせなかった。
「恥ずかしがらなくていいんすよ。本当に言えないことなら無理して言わなくてもいいっすけどね。
どうにせよ、俺は何でも聞くっスから」
「………鉄虎くん、ごめんね。
俺、まだ心の整理がついてないみたい…」
自分で言うのが、本当に情けない。
うう、と唸るばかりの翠を、鉄虎はそれでも咎めなかった。
「…分かったっス！いいんスよ、それで。まずは何事も自分で考えるところからっスからね！」
「………ありがとう」
明るく清々しい笑顔に翠は頷き、歪んだ微笑みで返した。
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5674C(プロフ) - たまたまきんきんさん» 嬉しいお言葉恐縮です！ありがとうございます！！ (2022年5月23日 12時) (
レス) id: e6d0696709 (このIDを非表示/違反報告)
たまたまきんきん(プロフ) - やばい、まだ全部読んでないけどやばい、何このときめき、やっば。狂いそう。 (2022年5月18日 14時) (レス) @page27 id: 4c9c318806 (このIDを非表示/違反報告)
5674C(プロフ) - 彩さん» 意識しました！！！！読んでいただきありがとうございます！ (2022年3月21日 0時) (レス) id: e6d0696709 (このIDを非表示/違反報告)
彩 - なんだかめっちゃ青春！！！ (2022年3月20日 16時) (レス) @page48 id: be844da8b2 (このIDを非表示/違反報告)
5674C(プロフ) - ちゅーしちゃうぞ♡さん» ありがとうございます！！最後まで楽しんでいただけて、とっても幸いです！！^ ^* (2022年1月17日 6時) (レス) id: e6d0696709 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：5674C | 作成日時：2021年12月27日 14時
