ep.13 ページ18
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アサヒ『……Aってさ、ジフニヒョンのこと好き?』
急にそう尋ねてきた朝光。
この時、わたしはすぐに答えることができなかった。
A『……なんで急にそんなこと聞くん。』
アサヒ『別に気になっただけ。』
気になっただけ……か。
空を見上げながらそう言った朝光だが、他にも思うことがあるようにわたしには感じとれた。
……なんでそんなにオッパのこと気にするんだろう。
A『朝光もよく知ってると思うけどさ、ジフニオッパってわたしに冷たいやん?いくらわたしがオッパのこと好きだとしてもオッパはそれを嫌がると思うよ。』
事実、わたしはジフニオッパと接するときはなるべく嫌われないようにと考えてる。
……まあそれでも冷たくされるから悲しいけど。
アサヒ『じゃあもし、ジフニヒョンが優しくなったら?』
A『え?』
思わず聞き返してしまったが、朝光は変わらずずっと空を見上げている。
A『ジフニオッパが優しくなったら……か。そりゃあめちゃくちゃ嬉しいよ。この前練習に付き合ってくれたときは夢かと思ったくらいやもん。』
まあもう二度とないと思うけど。と最後に付け加えると、朝光は深く息を吸った。
A『なんでそんなオッパのこと聞くの?』
アサヒ『……。』
わたしの質問になにも答えが帰ってこない。
A『朝光?』
アサヒ『いや……、負けたないなって。』
A『ん?どゆこと?』
アサヒ『ううんなんでもない。』
さっきから朝光の言ってることが理解できず首を傾げるが、朝光はそれ以上この話を広げることはなかった。
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作者名:絢 | 作成日時:2022年11月23日 16時