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童「いやぁー、柱でもないのにこんなに楽しい戦いをしたのは初めてだよ!!ありがとう!!」
そう言った鬼は、俺のほうを振り向いて「うわぁ!」と声をあげた。
童「君、あのお方が探してた"青い彼岸花"の少年でしょ?大きくなったね〜!!どう?鬼になる気になった?」
何を馬鹿なことを言ってるんだこいつは。
そう言い返そうとした時、兄ちゃんが掠れた声を出した。
悠「Aが、鬼に、なん、て、なるわ、け、ないだ、ろう、、」
ハッ兄ちゃん!!!!!!
バッと兄ちゃに駆け寄る。
『兄ちゃん!!兄ちゃん!!しっかりして!!ごめん兄ちゃん!!僕が、来るのが遅かったから…、』
悠「お前の、せい、じゃ、な、い、、俺、が、未熟、だった、、か、ら」
『そんなこと言わないで…ウッ兄ちゃん、グスッ死んじゃ、やだよ…グスッ』
悠「泣く、な、A、、俺、は、おま、えの、笑顔…が、す、き、だ、」
僕の、笑顔…、
童「うわぁー!!これが兄弟愛ってやつか〜!!やっぱり人間はいいね!!こういう相手を思いやる気持ちとか!!でも今日は少し疲れたし、日が昇るから帰ろうかな」
そう言う鬼の声も聞こえないほど、俺は兄ちゃんの声を聞いていた。
『兄ちゃん。やっぱり僕、鬼を許すことなんて出来ない!!こんなことされたら、、共存なんて出来ない…』
お兄ちゃんはよく鬼を庇う。鬼は悲しい生き物だからって。でも僕には理解出来なかった。鬼なんてみんな滅んでしまえばいい。そう思っていた。
でも、
悠「鬼を、許せ、、A。鬼、は、かなし、い生き、物、なん、だ。鬼、を、救う、んだ。Aな、らでき、る…」
そんなこと言われたら、、するしかないじゃん…。
兄ちゃんからの精一杯のお願いなんだから…。
でも、兄ちゃんをここまで痛めつけたあの鬼を、僕は許せない。
『兄ちゃん…僕が、絶対に敵を討つから…!!兄ちゃんの分まで…だから、だから!!!』
死なないで、そう言おうとした瞬間、兄ちゃんが僕の頬を撫でてくれた。
悠「お、まえ、は、俺の、、誇り、だ、、、」
そう言い兄ちゃんは事切れた。
『兄ちゃん!!兄ちゃん!!!!』
それから僕は"笑顔"の仮面を貼り付けるようになった。
兄ちゃんが好きだと言ってくれた笑顔で______
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シンヤ(プロフ) - 続きとても楽しみにしています🥰 (4月28日 10時) (レス) @page20 id: 42d6be6a70 (このIDを非表示/違反報告)
AYA - この作品、最ッ高です! (2021年10月17日 15時) (レス) @page20 id: 23da1d9ffa (このIDを非表示/違反報告)
メリエリ(プロフ) - 面白いですっ!更新まってます! (2021年5月28日 20時) (レス) id: 3b02c3cd6d (このIDを非表示/違反報告)
李猫(プロフ) - めっちゃ面白いです!続き楽しみにしてます。応援してます! (2021年2月19日 11時) (レス) id: 893699292a (このIDを非表示/違反報告)
1674 - 面白かったです!更新頑張ってください! (2020年8月23日 1時) (レス) id: 5b90b25417 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ふぇる | 作成日時:2020年8月2日 0時