観覧車******番外(？)編 ページ30
君香side
か、観覧車…。
よりによってあんな事があった後で…。
「ほら乗んぞ！」
そう言って手を差し出す唯。
「は、おま」
「良いから！」
ぐいっと手を掴まれて中に引き込まれる。
「なーなー高っけぇなぁー君香！」
「う、うん。」
この赤い顔とガッチガチに固まった表情のせいで私は俯く事をやめられない。
「ね、君香、」
声が近づいてきた。
驚いて顔をあげるとそこには唯の顔。
少しでも観覧車が揺れたら触れてしまいそう―。
「俺の事嫌いか？」
「へ？」
唐突な質問すぎて、おかしな声が出てしまう。
「いや、俺さ…あ、いや、君香、俺の事どー思ってる？」
「…あ、頭のねじ外れたど変態野郎？」
何言ってんだ私。
「ぐさっとくるなぁ…。」
「あ、ごめん！」
「いや、良いんだ…だって、そういうふりしてたんだし。」
「…？」
何時でも太陽の様に明るい彼の顔が、歪む。
「バカなふりして君香に近づけば、俺の事見ててくれるかなぁ…って、
少しでも俺の事意識してくれるかなぁって、
…例えそれが恋愛的な意味じゃなくても。」
そう、だったんだ…。
「本当に俺バカだよなぁ、相手の気持ち考えずこんな事してて…。
ずっと、嫌だったよね。今までごめん、俺の事は
「待って！」
嫌なんかじゃない、絶対そんな事無い。
嫌じゃ無いならこの気持ちは―何？
「嫌じゃ無かった…の？」
一緒に居るだけで胸が満たされる様な、
私の世界が色鮮やかに染め上げられる様な―これは何？
「そんな事無い。」
「だって、」
「『だって、』じゃない！
好きとかそういうの私には良く分かんない。
でもね、唯の事、嫌いじゃない。
何か、一緒にいる時見える景色が他の人と違うっつーか、何か…。
あぁー！良く分かんないけど、まとめると、
唯は、私にとって特別、だよ。」
一息で言い切った。
呆けた顔をしている唯。
何か一気に恥ずかしくなった。
「お、おぅ…。」
「あ、わ、話切り出した奴がそんな声出してどーすんの…恥ずかしいじゃん。」
唯の頭を軽めに叩く。
「は、ははっ、あはははっ…」
唯の笑い声が静かに響く。
「…頭のねじまた新しく外れでもしたの？」
「いや、何かいつも通りの俺らだなって。」
そう言っていつも通りの笑顔で笑う。
「そうだね。」
私もつられて笑う。
狭いキャビンに幸せが満ちていく。
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りりあーね(プロフ) - はるはるさん» ありがとうございます！読みやすいと言ってもらえるなんて…光栄です(*^◯^*)更新頑張ります！相方にも頼んで←。。確かに寒いですよね、はるはるさんもお気をつけてください！お互いこの寒さを乗り越えましょう！笑 (2018年10月21日 0時) (
レス) id: e60ca59755 (このIDを非表示/違反報告)
はるはる(プロフ) - 面白くてとても読みやすかったです。流石です。合作なんですね。更新、無理はせずに少しずつ頑張って下さい！最近寒いですから体調にはお気を付けて下さいね。 (2018年10月20日 23時) (レス) id: 0a19bd2b46 (このIDを非表示/違反報告)
りりあーね(プロフ) - みなとS*さん» 歌詞ドッキリ書くよ！待たせちゃってごめんね！ (2018年10月18日 18時) (レス) id: e60ca59755 (このIDを非表示/違反報告)
うめぼし(プロフ) - 紗希さん» 組長ありがとー (2018年9月3日 23時) (レス) id: 7172afc4c5 (このIDを非表示/違反報告)
りりあーね(プロフ) - 紗希さん» あーとー (2018年9月3日 17時) (レス) id: e60ca59755 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：リリィドール&うめぼし x他1人 | 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/hp/Yuzu/
作成日時：2018年8月16日 2時
