雷のような金色 ページ16
「ちっ！ さっきから再生ばかりしやがる！！ だァァ！！ 苛つくぜ！！」
男の人は強かった。けれど、傷を付けても付けてもナニカ、いや、鬼は直ぐに再生していく。最初は余裕の表情だった彼も、疲れてきたのか段々と焦りの表情に変わっていった。
「何見てンだ！ 早く逃げやがれ！！」
彼はそう言ってくれる。けれど、ここで逃げちゃいけないような気がして。頭を横に振った。そして禰豆子と向かい合う。
「禰豆子、一人で逃げるんだ」
「お兄ちゃん、お兄ちゃんは？ 一緒に逃げないの！？」
「俺は長男だから、妹を護らなくちゃいけないんだ」
「あの人に、あの人に任せておけばいいじゃない！ お兄ちゃんが危ない事しなくても――」
「禰豆子。俺は逃げない。もう逃げることをやめたんだ。だから戦う。怪我をしないように一人だけで逃げてくれ」
もう、誰も喪いたくないんだ――。
まるで喪った事のあるような言い方だ。もう、本当に何が何だか分からない。
禰豆子は俺の気持ちを汲んでくれたのかは分からない。小さく頷くと「大人の人連れてくる！」と言って走って行ってしまった。
「手前、中々度胸がある奴じゃねェかァ。こういう奴を部下に持ちたいモンだなァ」
「部下？ 貴方、何か偉い人なんですか？ 見たところ、俺と歳変わらないように見えるけど」
「ンだと！？ 手前…聞いて驚け。俺はなァ――」
ドゴンと彼の立っていた場所が吹き飛ぶ。砂煙が舞った。
「ゴホッゴホッ！ だ、大丈夫ですか！？」
「あ、嗚呼…」とか細い声が聞こえた。良かった、声は小さいけれど取り敢えず生きているみたいだ。ホッとした。
砂煙が晴れる前。金色の光が見えたような気がする。一直線に綺麗な金色が。まるで雷が通ったような、ビリビリと電気を帯びている金色。
「雷の呼吸 壱ノ型 霹靂一閃」
そんな声が聞こえたような気がした。懐かしい匂いがしたような気がした。そうだ、この匂いは――。
「おや、中也じゃあないか」
「なッ、手前、太宰！！ なんでこんな所に居やがる！！」
「それはこっちの台詞だね」
いつの間にか知らない人が増えていて、喧嘩をし始めていた。取り敢えず俺は、考えていたことに蓋をして喧嘩を仲裁しに行くのだった。
「あ、危なかったぁぁぁ！！」
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中園凉子(プロフ) - 意味がわからなくなってきた……… (2020年3月25日 21時) (
レス) id: 053220dd71 (このIDを非表示/違反報告)
鈴谷 - 炭治郎がかわいすぎるんです！ (2020年3月6日 20時) (レス) id: 8f18db08aa (このIDを非表示/違反報告)
るFれん - お久しぶりです、るFれんです。別idで失礼します。ページ38を見たのですがタイトルが猪ではなく狼になっている気がします。私が間違っていたら忘れてください。応援してます(*^▽^*) (2020年1月5日 13時) (レス) id: c28cc0defe (このIDを非表示/違反報告)
riria(プロフ) - 冨岡さん ww Gてww (2019年8月28日 21時) (レス) id: abdebcbe61 (このIDを非表示/違反報告)
ゆきな(プロフ) - 義勇さん…仲良くなりたいがため、ストーカーを？？？？ (2019年8月6日 22時) (レス) id: e7791cc44f (このIDを非表示/違反報告)
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