かまぼこ隊とヨコハマ【鬼滅の刃】【文豪ストレイドッグス】

友達だからこそ ページ12

「伊之助だって見てきだでしょ、あの炭治郎を」
「……張り合いが無かったな」


伊之助は立てなくなったと言うのにいつも通り元気だった。まるで怪我を気にしていないかのように。一番驚いたのは伊之助も弟子を取って育手になったことだ。あんな伊之助でも意外と人に教える才能があったらしい。

立てないから十分に動けないからか、伊之助の元気は何時も有り余っていた。炭治郎や俺に会えば何時も決闘みたいなの申し込んでくるし、本当に変わらなかった。


「あの時のアイツの頭突きは痛くなかった」
「………」
「仕方ねぇ。紋逸の案を採用してやる。殺る気のねぇ奴がでしゃばっても邪魔なだけだからな！！」
「じゃあ伊之助一人でお願いします！！ 俺も殺る気無いんで！！」


右手をピシッと上げて言えば「何言ってんだてめぇ」と髪を引っ張られた。理不尽である。炭治郎は良くて俺はいけないって何の差なの！？


「殺る気がねぇならずっと眠っとけ！！ そっちの方が未だマシだ！！」
「何！？ 寝とけって酷くない！？ 一番無防備な姿で戦場に出れと！？ 死ねってか、昔の戦友に死ねってか！？」


やっぱりこいつと二人は無理かもしれない。炭治郎がいい、炭治郎じゃなきゃ嫌だ、そう喚けば「うっとおしい！！」と頭を殴られた。痛い！！ 絶対これ瘤出来てるよ！！ ちょっと何してくれるわけ！？ 相変わらず考えるよりも先に手が出るよね！！ 知ってたけどさ！！


「うるさい所も何も変わらねぇな、お前」
「伊之助もね！！ せめて、ちゃんと制服着ろよ！！」
「そんな重ったらしいもの着てられっか！！」
「えっ、今、春だよ！？ 寒くないの！？ ブレザー無しで！！」
「鍛えてれば寒くねぇ！！」
「うん、もう人間じゃないね！！」



「ふーん、炭治郎、ねぇ。調べたら何か出てくるかなあ」

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