すくすくと ページ8
・
あれから伊之助はすくすくと育っていった。近くに同い年の子があまりにいなかった為に、少し人見知りしたり、何故か態度がデカくなってしまうことは多々あるけれどそこら辺も若いなと思う。
「もう伊之助も高校生だよ…。早いなあ。時の流れが早く感じる。ついこの前、天元が高校卒業したと思ったら…」
「派手に歳だな」
「俺が高校卒業なんて何年前だよ」と苦笑いする天元。最近、時の流れが早くて仕方がない。
目を瞑ればまだまだ思い出せる。伊之助と過ごしてきた過去。夜ご飯で天元と伊之助が喧嘩したり、運動会で一位とって嬉しそうに帰ってきたり、もう手元のカメラが鳴り止まなかった。
「いや、今もやる気満々だろ」
肩から数個下げているカメラを見て引いた目をする天元。実の姉にする目じゃない。お姉ちゃん悲しいよ。
「んじゃ俺もそろそろ行くから。あくまで伊之助の入学式であって姉貴が目立つなよ」
いつもなら「派手に目立て」なんて言ってくる天元だが、今日は「目立つな」と押してくる。何故かと問えば自分が小中高の時すごく恥ずかしかったからと帰ってきた。姉の愛を一体なんだと思っているのか。
適当にうんうんと頷いておいた。
「(人の話聞いちゃいねぇぞあの顔)」
300人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「鬼滅の刃」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
碧 - いつも読ませて頂いています。応援しています!無理のない範囲で、更新頑張って下さい(*´∀`) (2019年10月27日 8時) (レス) id: c89830493e (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ