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ほんまのことを言うと、Aが彼女やって言うとるやつは半分は合っとるんやけど、半分は誤解やからそれを解かないとあかんかなと思いつつも、さっき言われた
『別に興味ないし、私は村上さんのナニでもないから』
と言う言葉が反芻する。
今はそういう話はこれ以上せぇへんというガードやってことがわからへんほど子どもやないから、そういうことには触れないで、何も知らんふりをして酒器を合わせる。
『久々の再会に乾杯』
俺に笑いかけるAはたまに泣きそうやねんけど、それを抱きしめる腕を持ってへん俺。
泣いたとしても、その涙は拭ってやれへん。
やけど、その笑い顔も涙すらも俺のせいで俺のためやって自惚れそうになるんやから、俺が一番悪いやつなんやって揺れる水面を見ながら自覚する。
安「ごめんなぁ。
気が付いたら信ちゃんここに居って…」
途中、ヤスがテーブル周りながらAにそんな風に話しかける。
『そうだよー。
気がついたら横に人がいてびっくりしたよ?』
「お前が寝とるからやろ」
『えー、だって…』
チラッとヤスと目で会話したのは見逃せへん。
安「仕事もしとったら疲れるしなぁ。
寝られるくらいの癒しの空間やったら嬉しいわ」
『癒しの空間ー。
CloveRはパラダイスだもん』
安「せやろ?」
話がこのまま流れそうやったから、
「それにしても寝たら…」
あかん。
そう言おうとしたのに、
『CloveRしかちゃんと寝られない時があるから』
安「…やね」
2人にしかわからへんやり取りが交わされて、急にぽつんと1人になる。
「…なんやねん…」
寂しさを紛らわすために、グイッとグラスを煽ってから、角煮をギリっと噛み締める。
甘辛い味が広がって、いつもやったら何杯でも飲めそうやと思うのに、いくら噛んでも飲み込むタイミングがわからへんくて格闘した。
…なんやねん。
こんなとこまで、俺の気持ちまんまのことが起こるなんて最悪や。
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華絢(プロフ) - kukuさん» 乙女だから大丈夫よ(〃ω〃) 甘やかされたいのを引きずってるけど、、、まぁ、良いかしら?笑 (2019年9月21日 7時) (レス) id: 479a0f7ed2 (このIDを非表示/違反報告)
kuku(プロフ) - わたしこの場所にいて大丈夫かしら?って思いながら普通の恋愛を楽しむねwwもはや普通がわかんないけどww楽しみにしてるねー! (2019年9月21日 7時) (レス) id: 77b505d5f1 (このIDを非表示/違反報告)
華絢(プロフ) - ブルームーンさん» こちらこそお立ち寄りいただき、ありがとうございます(〃ω〃) ね、どうなりますやら。彼はどう動いてくれるかなと、私も楽しみです(〃ω〃) (2019年6月14日 15時) (レス) id: 479a0f7ed2 (このIDを非表示/違反報告)
ブルームーン(プロフ) - わぁー、どうなって行くんだろ…めちゃ、楽しみです!いつもありがとうございますm(_ _)m (2019年6月14日 14時) (レス) id: 9f4337f44a (このIDを非表示/違反報告)
華絢(プロフ) - 蒼乃碧さん» そんな気がしてましたかー???ねー、本当に、色々と、、、(ΦωΦ) (2019年6月3日 17時) (レス) id: 479a0f7ed2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:華絢 | 作成日時:2019年5月14日 15時