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安「ほんまにAちゃんには負けたわ」
『ご馳走さま』
「…ん?」
安「これがええんやろ?」
『…本当に?いいの?これ』
安「ええよ。
大倉があそこまでビビるの見られたし、それで信ちゃんが此処に来たから、お祝い」
『…いやいや、お祝いって』
「ん?」
俺の頭には疑問しか浮かばなくて、何が何だかさっぱりわからん。
訳がわからずこの場で2人のやりとりを眺めてると、
安「あんな、賭けしてたん」
ヤスがここに至るまでの話をする。
この店の常連になりつつあるのは、このAで。
基本的に1人で仕事帰りにとかにフラッと来ては定位置のようにここに座って酒を飲む。
誰と話すわけでもなくて、暇な時とかはヤスや亮と会話をしても、基本的に静かに酒を飲むことの方が多いから、ある時、別の学生ノリのグループの1人がAは志半ばで亡くなった人の記憶やと言い出したんやと。
酔った勢いもあるんやろうけど、なんて失礼なことを言うとんねんと話を聞くだけでなんだか顔が熱くなる。
そんな俺の怒りに気がついたのか、
安「ま、亮がそのあとすぐにそいつら出禁にしとったけど(笑)」
と話を続けるヤスがいて、なんだか楽しそうに微笑みながら酒を飲むAがいるから、黙って続きを聞くことにして、俺も同じように酒に口をつけた。
安「でな。
もし、Aちゃんに直接声をかけてきた人が次にいたら…」
『そういう設定で話してみようかなって思ってイタズラしてしまいました。
…ごめんなさいっ!』
今まで前を向いていたその顔が90度変わって俺の方。
テーブルにつくんやないかと思うくらい深く頭を下げられたら、もう何も言われへんやんか。
それに、まぁ、本気やないとしても、酔ってるとしても。
声とか急にかけたらあかんってことやし、大倉には改めていいクスリにはなったんちゃう?
「いやいや、俺は別になにもあれへんからええんやけど。
にしても、お姉ちゃん、あれやな。
演技派やな」
まだ怯えた目をしてこっちを見る大倉がいて、それだけ信じとるってことやろ?
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華絢(プロフ) - kukuさん» 乙女だから大丈夫よ(〃ω〃) 甘やかされたいのを引きずってるけど、、、まぁ、良いかしら?笑 (2019年9月21日 7時) (レス) id: 479a0f7ed2 (このIDを非表示/違反報告)
kuku(プロフ) - わたしこの場所にいて大丈夫かしら?って思いながら普通の恋愛を楽しむねwwもはや普通がわかんないけどww楽しみにしてるねー! (2019年9月21日 7時) (レス) id: 77b505d5f1 (このIDを非表示/違反報告)
華絢(プロフ) - ブルームーンさん» こちらこそお立ち寄りいただき、ありがとうございます(〃ω〃) ね、どうなりますやら。彼はどう動いてくれるかなと、私も楽しみです(〃ω〃) (2019年6月14日 15時) (レス) id: 479a0f7ed2 (このIDを非表示/違反報告)
ブルームーン(プロフ) - わぁー、どうなって行くんだろ…めちゃ、楽しみです!いつもありがとうございますm(_ _)m (2019年6月14日 14時) (レス) id: 9f4337f44a (このIDを非表示/違反報告)
華絢(プロフ) - 蒼乃碧さん» そんな気がしてましたかー???ねー、本当に、色々と、、、(ΦωΦ) (2019年6月3日 17時) (レス) id: 479a0f7ed2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:華絢 | 作成日時:2019年5月14日 15時