検索窓
今日:1 hit、昨日:4 hit、合計:71,179 hit

22-泳がす-(Side信五) ページ22

久々に俺の隣のデスクにAが居る。

新婚旅行に行って来たと

チョコのお土産なんか配っては、

俺に


『お休み、ありがとうございました。

それと、披露宴でも挨拶も』


村「おぉ、かまへん、かまへん」


いつも通りに返事をする。

まだやな。

まだあかん。

もう少し泳がせて、

うまみが増した頃にきっと戻って来るはずや。

Aの左手の薬指にはまった指輪がキラリと光を受けて光る。

まるで俺を遮断するように光るんやけど、

ニヤッとしたのは自慢の八重歯を光らせるため。

指輪くらいで、心まで縛り付けとくなんてできひんで?

ま、心はどっちでもええねん。

俺が今欲しいのはAの体だけなんやから。


村「今日、お前どないすんねん。

行くとこないんやったら、俺と一緒に来るか?

新規案件あるんやわ」


『同行してもいいんですか?』


村「おん、ええよ?」


『じゃあ、お願いします』


その後、資料の準備を指示して、

ボードに行き先記入して。

こうやってふたりで出るのはいつぶりや?

半年ぶりくらいやったか?

思いっきり俺を避けるように動いとったAは、

俺が居らんくても一人で仕事をこなすようになっとったし、

俺には新たに新入社員がつけられたりしとったからな。


村「久々やなぁ、こうやって出かけるのは」


『…そうですね』


いつになったら言うんかな。

また俺が必要やって。

家に帰ってからでもええんやけど。

俺のことを思い出すのはいつでもええねん。

その体は俺を忘れたりはできんやろ?

今も疼いとるであろうその体。

旦那で満たせとるんか?

それとも、自分で満たしてるんか?

まぁ、どっちにしろ

俺のところに戻ってきたところを味おうたら、

その時は、

完熟した果物みたいにうまいやろうなぁ。

23-出張-(Side A)→←21-優しい-(Side A)



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 10.0/10 (72 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
210人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

華絢(プロフ) - ひみささん» まったく違いすぎて、引かれないか不安ですΣ(゚д゚lll)ガーン (2018年2月19日 19時) (レス) id: 1867a62e47 (このIDを非表示/違反報告)
ひみさ(プロフ) - 新作公開、ありがとうございます(*^^*) 今までと違うテイストのようで、続きが楽しみです♪ (2018年2月19日 19時) (レス) id: 76e38abfc7 (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:華絢 | 作成日時:2018年2月19日 18時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。