23 ｰiwｻｲﾄﾞｰ ページ23
ジェシーに無事バトンを繋げ、俺は息を整えながら後ろを振り向く。
阿部は俺の少し後ろを通り過ぎ、400m目に突入しようとしていた。
目で追ってしまうほど心配しているのか。
自分の無意識の行動に疑問を持ちながらも、休憩するクラスメイトを他所に俺は突っ立っていた。
先生から競技の説明などがあり、何回か練習して授業は終わった。
阿部と一緒に更衣室へ向かう。
｢大丈夫そう？｣
｢うん、なんとか｣
額に汗を垂らしながら笑顔でそう答える。
｢あっちぃ〜｣
そう言って服を脱ぐジェシーと共に、阿部も暑そうに服をパタパタさせる。
その姿が何故かしばらく頭にこびりつく。
ふと見れば阿部はカッターシャツを羽織っていて前は開いたまま。
細く白い腰が露わになっていて少し色気もある。
ほんと、女子みてぇな体してんな。
また無意識に、気付けば阿部の腰に手を伸ばしていた。
｢ちょっ、バカバカバカ！やめろよ！笑｣
その口調は男子のじゃれ合いそのもので、ハッと我に返り思考をフル回転させてペチッと阿部の腹を叩く。
｢お前細くね！？ちゃんと食ってんの？｣
｢食べてるよ、母親みたい笑｣
服のボタンを上からしめ始めた阿部に、俺も急いで着替え始める。
触れる直前で阿部に払われた手。
結構な力で、少し痛かった。
その後腹を叩きなおした時は何もなかったけど。
あ、そういえば蓮に急に触るなって言われてたっけ。
1ヶ月前にそう言われたことを思い出し手を摩る。
少し距離を感じて、更衣室から教室までの道は慎太郎と話していた。
向こうも向こうで北斗とジェシーと話しているみたいで、余計に距離を感じてしまった。
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桜井サラ(プロフ) - ゆのんさん» コメントありがとうございます！励みになります…更新頑張ります！！ (2020年5月12日 8時) (
レス) id: aa947d258f (このIDを非表示/違反報告)
ゆのん - 凄く面白いです。更新楽しみにしています。 (2020年5月12日 3時) (レス) id: fc4b9231a5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：桜井サラ | 作成日時：2020年4月25日 8時
