No.6 回らない寿司屋 ページ6
相澤Side
レシートを探すというよりただ単に中身が見てみたいという欲に負け闇雲が差し出す財布を受け取る。どうせレシートなんか入ってないだろ。闇雲がレシート(ゴミ)貰うとは思えない。
A『どうしたんですか相澤先生？』ﾆﾔﾆﾔ
相澤｢...｣
俺は静かに財布を見つめた。
いやもう見た目から分かるけど絶対めっちゃ入ってる。もう信じられないくらい膨らんでる。どうやってズボンのポケット入れてたんだってくらい膨らんでる。しかも重い。これは財布の重さじゃないってくらい重い。てか財布の見た目って約2年でそんな変わるのかよ。俺が憂さんの記憶で見た時まだこんな膨らんでなかったぞペラペラだったぞ。
恐る恐るチャックを開け小さな隙間から中身を覗く。
...うん。察して。
A『相澤先生が倒れた！！？』
ふらりと後ろに倒れる俺を闇雲がキャッチする。すると必然的に俺が闇雲を見上げる形になった。それは不満だがまぁ倒れなかっただけ良いとしよう。
相澤｢...お前これどうやって稼いだんだ？｣
A『家事やってることと夜の相手をしてくれるご褒美として父さんが勝手に口座に振り込んでました。あ！あと一時期はやることが癖になって夜に大人の男の人達とやることやって金ぶん取ってました』
相澤｢それ普通に犯罪じゃないか？｣
A『その時まだ戸籍無いんでセーフです』
相澤｢じゃあお前が小学生の時か？｣
A『そうです。まぁ詳しく言うと小5から中1までの3年ですね。ほら、3年間で築き上げた身体...一番は首筋！これヤバくないですか？』
闇雲は俺を立ち上がらせ、首元の服を引っ張り首筋を見せて来る。そこには数々の噛み跡などが残っていた。
A『スゴイですよねこれ。これ全部違う人がつけたんですよ』
相澤｢...｣
俺はぐっと口を紡ぎ考える。
なんでだろ、闇雲の跡とか見てたら...
相澤｢イライラする｣
...イライラする？
相澤｢は？｣
A『え？』
相澤｢いや、なんでもない｣
小声の呟きに聞き返して来る闇雲に冷たく返事をしてそっぽを向く。
今の、なんだったんだ...？
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作者名：綾瀬凛利 x他1人 | 作成日時：2020年4月16日 20時
