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「過去編__与えて欲しい」 ページ35

あれからと言うもの、母さんはひっきりなしに私に付き纏うようしになった。


「A、何か欲しいものとかある?何でも言って!Aのためならお母さん何でもしちゃうから!」


何処へ行く時でも母さんと一緒。最初の方は面白いくらいの性格の急変で興味が湧いたがそれもあまりにものしつこさで薄れた。


つまり、しつこ過ぎると言う訳だ。



私はある事をきっかけに"何か"を思いついた。


















夜の深夜。ナイフを手に母さんを探した。
一つ一つの部屋の扉を開けて母さんが居るか確かめていく。
そして、最後に母さんと父さんの寝室。
部屋も汚く家具もほんとんど無い癖にベッドだけは一丁前に豪華だ。
母さんはベッドの上で何か考え事をしているようだった。
すると、こっちの視線に気付いたのかベッドの上で母さんは微笑みながら「どうしたの?」と聞いてきた。

『…』


「もしかして、一緒に寝たいの?良いよ」

と母さんは手を広げるが私は「違う」と首を横に振る。


「じゃあどうし…_________」



『消しに来た』


部屋が静かな所為か私の声はやけにハッキリと聞こえ、凛としていた。


「…え?」


母さんの表情がじわじわと青くなり崩れていく。そして、母さんは狂ったように


「な、何で?どうして…どうして?!あんなに優しく優しくしたのに!何?!お父さんの恨みを晴らしに来たの?!何で何で何で_________」


と私にしがみつく。


『_______だって、何もくれなかったから』

「え?」


ナイフを上から下に振り下ろし、辺りに水しぶきのようなものがあがる。
この時、胸辺りがポッカリと穴が空いたような何か大事な事を忘れている気がした。



























母さんは目を開いたたまま、ピクリとも動かない。その代わり、母さんからはドロドロとした赤黒い液体、血が流れている。

服には返り血がべっとり付いており、手も血で真っ赤だ。


『赤い』






綺麗とも言えない、黒く濁った赤。




人間は自分の危機が迫ると感じると皆、人が変わったように優しくなったりなるのだろうか。


…いや、そんな事はどうでも良い。



ただ、私には何かを与えて欲しかったのだ。

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作者名:暇人で眠人 | 作者ホームページ:http:/  
作成日時:2019年7月5日 20時

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