「久しぶりに会ったセンゴク」 ページ18
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Aside
海軍本部
コンコンとノックをし、ガチャリとクザンは何の躊躇いも無く扉を開けた。
「私が許可するまで入るな！」
そう言ったのはセンゴクだった。センゴクも相変わらず変わっていない。
クザンは呑気に「あー、すいません」と反省の色を見せずに言った。
「ハァ〜！クザン、お前今まで、どこに行っていた！」
「近くの島です」
｢また、サボりおって！」
そういえば、前に会った時もこうだったな。
「それより…センゴクさん、見つかりました」
「何がだ」
「Aです」
「？！、どこにいる！」
ガタリと音を立てて椅子から立ち上がった。
「ここに…」
と言いクザンは私に視線を向けた続いてセンゴクも私を見た。
「…あの時、どこに行っていた…」
眉を吊り下げ、か細い声で言った。
『分かりません、あの後部屋で寝ていて目が覚めたら知らない所にいました』
そう言うとクザンが輪に入り、「センゴクさん…A言っていいか？」と私に聞いた。
あまりにも真剣な表情だったのでコクリと頷いた。クザンはありがとうと言うと、説明してくれた。
「Aは行方不明になった時の間ずっと実験台にされてたんです」
センゴクは険しい表情をしながらも苦虫を噛み潰したような表情をしていた。
続けてクザンは私が不死身だと言う事を話してくれた。
センゴクは一度目を見開き、私に向かって「…本当なのか？」と聞いた。私がコクリと頷くとセンゴクはそうか…と言った。
そのときのセンゴクの表情はこの先、ずっと…絶対に忘れないだろう。
この人もそんな表情をするんだな。
「とにかく今日は休め、クザン、客室に案内してやれ」
「…分かりました」
・
・
「…A」
『何だ？』
客室に続く廊下。息をする様に話しかけてきた。
「実験って…具体的にどんな事をしたんだ？」
クザンの視線は私では無く遠くを見つめていた。
『火あぶりや身体中に電気を流したり…水中の中に閉じ込められたり…他にも…」
と続けようとすると「いや、もう良い」と止められた。
クザンは辛そうな表情をしていた。
何故、そんな顔をする、何でお前がそんなに辛そうにする？
ただ、それだけしか感じなかった。
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