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「悪魔の実」 ページ23

客室に着きクザンと別れを告げ、私は真っ先にベッドにボフンと音を立てて飛び乗った。


確か…この時に私は元の世界に戻ったんだっけ…
もし、また元の世界に戻ったら…


ッ!…


嫌な記憶がフラッシュバックし、私は歯をギリッと食いしばった。


嫌だ…


寝たら戻るかもしれないと言う恐怖と睡眠を取りたいと言う欲求が混じり合った。

眠りたい…でも、戻るのは嫌だ…

_____だが、私は睡魔に負けてそのまま眠ってしまった。



















ドフラミンゴside


「フッフッフッ!呑気に寝やがって…せっかく俺から向かいに来てやったってのに」

あの後もしつこくクザンに鍵を刺されたが…クザンや政府側の人間もコイツがよっぽど大事みてぇだ。俺の思惑通りコイツは"脅威"になる存在だ。

一方、その肝心のAは呑気にスースーと寝息を立て静かに寝ていた。

気持ち良さそうに寝てやがる…

_________にしても、クザンが言っていた実験台ってのはなんだ?…どうしても引っかる…

とブツブツ呟いているとAは目を覚ました。

『…ん…誰だ?』

「起きちまったか…ならもう行く時間だなぁ」

と俺はAを横抱きし、窓の外へと飛んだ。そのまま、俺はイトイトの実の能力を使って空を飛んだ。

『?!…なんで!飛んでるんだ!』

とコイツは目を見開いて驚いていた。

「フッフッフッ!悪魔の実の力だ」

『悪魔の実?』

「そうだ。悪魔の実…まぁ、ざっくり言えば食べたら不思議な能力が手に入る」

そう言うとAは目を見開き、不死身になる事は出来るのかと珍しく興奮しながら聞いてきた。

俺は少し驚きながらも食えばなと言うとコイツはそうか…とか細い声で言った。

俺は少し考え、

「…おい」

と呼んだ。

『なんだ』


「少し…実験をして良いか?」

『!』


実験と言った瞬間にコイツは震えた。クザンの言ってた実験と関係しているのだろうか。

「まぁ、安心しろそんなお前が思うような事じゃねぇよ」


そう言いうと俺は近くにあった島の浜辺に降り、Aを降した。

「そこの海水触ってみろ」

『?、海水?』

「いいから触れ」

とAは海水を触ったが何も異変は無い。

「力が抜けたりはしないか?」

『いや、全く』

「なら、悪魔の実は食ってねぇなぁ」

俺の思い込みだったか…

『区別がつくのか?』

「ああ、悪魔の実を食べた奴は力を得る代わりにカナヅチになり一生泳げなくなる。触れば力が抜ける」

と言うと何故かコイツは安心した。

「眠たい」→←「2度目の誘い」



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作者名:暇人で眠人 | 作者ホームページ:http:/  
作成日時:2019年7月5日 20時

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