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ページ24

それで全員一致で、

誘拐についての捜査を開始することが

決まったのだった。




それを見て、和臣はニヤッと笑ったから

わたしは心の中で思った。





今、和臣の頭の中には、うまく事件を解決し、

新聞やテレビの取材陣に

ハデに取り囲まれている自分の姿以外、


なにもないにちがいないって。





あーあ......笑





和臣は、そんなわたしの気持ちに気づいたらしく、

あわててキビキビとした表情を取り戻して、

黒板に向き直った。




「まず、わかっていることを整理しよう。」


言いながら、

カタカタとチョークを持った手を動かす。





「被害者は、加藤行利、もしくは利行の子ども。

特徴、年齢は不明。犯行場所、不明。


......犯行動機、不明。」



その声は、しだいに

不愉快そうな響きをふくんでいき、

やがて和臣はブスッとふくれて

チョークをほうり出した。




「ちきしょう。なんにもわかんねーじゃん。」


「だから調査すんだろ。」



貴和がなだめるように言って、和典を見た。




「なぜ犯人は、

加藤家の住所の活字を切り取らなかったのかな。」



和典のメガネの向こうで、

切れあがった涼しい目が、キラリと光った。





「たぶん必要なかったのさ。

直接、加藤家のポストに入れたんだ。」



ふむ。



「つまり犯人は、

加藤家を知っているってことだ。」






貴和は、両腕を頭の上で組みながら、

いすの背にもたれかかった。



「でも、それだけじゃないな。

子どもを誘拐できるってことは、

加藤家の事情にくわしいってことだ。

毎日の生活パターンなんかを知っている。

何曜日の何時に子どもがどこに行くとか、

そのときには親はどうしているとか。


でなかったら狙えないし、

狙っても成功しにくい。」



そうだよねー。




「となると犯人は、

加藤家とかかわりのある人間ってことになる。

加藤家の父親か母親の知り合い、

あるいは子どもを介しての知り合いだ。

そして同時に、秀明のあの図書室から

本を持ち出せる人間でもある。」



アーヤが、それらを手早くファイルに書きこんだ。






****************


更新、何日してなかった?

わい作者失格よね((

*→←*



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フェアリー - すみません。ページ7の11行目のとこ、「ためすぎだろ」じゃなくて「だめすぎだろ」じゃないですか?間違ってたらすみませんm(_ _)m (2021年12月25日 19時) (レス) @page7 id: ebc545326a (このIDを非表示/違反報告)
- よかったです! (2020年1月5日 7時) (レス) id: d5e1d3b75f (このIDを非表示/違反報告)
まーお。(プロフ) - 星さん» ありがとうございます!合ってます!即直してきました! (2020年1月5日 4時) (レス) id: dbfd11264f (このIDを非表示/違反報告)
- 私が間違ってたらすみません! (2020年1月4日 19時) (レス) id: d5e1d3b75f (このIDを非表示/違反報告)
- こんにちは!えーっと、誤字を見つけました。ページ25の若武君の「上杉は、…」で、『かかわっら』と書いてあるところがあります。『関わった』ではないでしょうか? (2020年1月4日 19時) (レス) id: d5e1d3b75f (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:まーお。 | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/9649c0265d1/  
作成日時:2018年5月15日 15時

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