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「はあ〜…緊張した」
JM「お疲れ様、A」
「ジミナこそ。カバーしてくれてありがとう」
JM「全然。あれはAの力だよ」
定期試験は芸術祭の専攻が入っているからなのか、いつもよりも審査員の先生たちの視線が厳しかったような気がした。ジミナは相変わらずゆったりとしていたけど、私は多分緊張してたのが伝わっていたような気がする。実際踊っている最中も何度かジミナに助けてもらった。
JM「大丈夫、きっと選ばれるよ。楽しみだね芸術祭」
「気が早いよ」
でも…確かに今回の芸術祭は出たい。今度こそジミナと一緒に舞台に立ちたい。
私の思いが伝わったのか、ジミナは微笑んで背中を軽く叩いてくれた。そのまま二人でバレエコースの棟から出ると、目の前に集団がいた。しかも結構な量の荷物を持った。
あ、テヒョンだ。
相変わらずベンチに座って眠たそうにあくびをしているテヒョンの周りには女の子たちが数人いた。テヒョンに向かって話しているんだろうけど…テヒョンはたいして反応してないように見える。
やっぱりモテるって噂は本当だったのか、すごい。
ジミナも気づいたのかテヒョナ、と声を掛けようとした時
「え、予約取れてなかったって！？」
集団の中の先輩らしき人の張り上げた声が聞こえてきた。思わず2人で顔を見合わせて立ち止まる。
「いや取れてたんですけど違う大学とブッキングしてたらしくて…スタジオの方が他の大学の方がさきだったから譲れって…」
「なんだそれ、勝手すぎだろ」
チッと大きめの舌打ちをした先輩はガシガシと頭をかくと深いため息をついた。それを見ていたら、自然とあの、と声を掛けていた。
「もしかしてなんですけど…練習する場所探してますか？」
「え、あれ君…ていうかうん、スタジオ予約してたんだけどダメになったんだよね」
「じゃあ貸しますよ。私の家に大きめの練習部屋あるんで」
テヒョンを振り返るとあっちも私を見ていて、大きく目を見開いていた。
「テヒョン、鍵持ってるでしょ？貸してあげて」
TH「いいの？勝手に貸して」
「いいよ、もともと私の練習部屋だもん」
ざわざわと集団がざわめくのが聞こえる。主に女の子たちの声が。
「貸してもらえるなら是非借りたいけど…いいか？テヒョン」
テヒョンは考え込むように口を尖らせたあと、ゆっくりと立ち上がった。
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作者名：あいす
| 作成日時：2019年10月4日 1時
