運命の人なんかじゃない。[TH] (ページ25)

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えーっと...確かAの友達の

TH「もしかしてミヒちゃん？」

MH「わぁ！覚えてくださってるなんて感激～」

TH「Aの話でよく出るよ」

そういうと少し照れたように笑うミヒちゃん。普通に可愛い、いや普通より全然可愛い。

MH「ていうかジョングクくん、バスケなんてしてていいの？プレゼン大丈夫？」

JK「どっかの誰かさんと違って僕は自信がありますから」

MH「うわーまじ生意気...」

嫌そうな顔をするミヒちゃんに対してジョングクはにやりと笑うとすくっと立ち上がって俺を見た。

JK「じゃあテヒョニヒョンはAさんとほどほどに仲良くしてくださいね。ミヒヌナはせいぜいプレゼン頑張ってください」

そう言って颯爽とバスケコートに戻っている後ろ姿にミヒちゃんは「せいぜいって何よー！！」と怒ったように叫んで頬を膨らました。

TH「ジョングクっていつもあんな感じなの？」

MH「そうなんですよ～コースの先輩の私にもアレって、ほんとよくモテてると思いません？私だったら絶対無理」

心底嫌そうに舌を出す表情をするミヒちゃん。なんかAと正反対だな、2人が話してるのちゃんと見たことないけど想像できる。

TH「Aとはどう知り合ったの？ジョングクのコースの先輩ってことは映像コースだよね、Aのコースと関わりなさそうだけど」

MH「ナムジュニオッパの紹介です。違うコースのモデル見つけてきてその人のストーリーを撮るっていう課題があったんですけど、それをAに頼んだんです」

これがその動画です、ってミヒちゃんがスマホの画面を見せてくれたから覗いてみるとバレエをしているAがいた。バーに足を乗せてストレッチをしているけど、一瞬こっちに視線を向けて照れた表情をした。

MH「可愛いですよね～A」

そういって微笑むミヒちゃんは本当にいい子なんだろう、Aをすごく思っているのが分かる。お世辞とかじゃなくて本当に。けれどそんなミヒちゃんは何故か深いため息をついて、バスケコートに視線を向けた。

MH「ほんと、ジョングクと付き合ってるなんて信じられない」

TH「…え？」

MH「あれ、知らなかったですか？去年の夏から…」

遠くでミヒちゃんの声が聞こえる。俺の視線の先にはジョングクがいて、黒いパーカーをバックから取り出して着始める。

それは昨日Aが着ていたパーカーと同じ位置に同じロゴがあるパーカーだった。