運命の人なんかじゃない。[TH] (ページ11)

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TH side.

JM「テヒョナ！！！」

ジミナの大声が後ろから飛んできて振り返った瞬間首根っこを掴まれる。抵抗する暇もなくずるずると人気のないところに連れてこられて壁に背中を押し付けられた。

JM「Aになんか言ったでしょ」

TH「言ってないよ、別に口説いてもなJM「そういう冗談今いらない」

ジミナにしては珍しく怒ってる。めちゃくちゃ怒ってる。

TH「...なんで俺だと思うの？」

JM「お前しか余計なこと言うやつAの周りにいないから」

そうきっぱり言い切るジミナの目は真剣そのもので、今までみたことないくらいの表情している。

JM「Aを試すようなことするのやめろ」

たったダンスのパートナーってだけなのに、なんでそんなになれるの。

TH「...ジミナはAがいつも素直に思ってること全部表に出してると思ってる？」

ふとよぎるAの顔。目は見開いてるのに、どこか悲しそうな表情だった。

ジミナの態度にイラついて偉そうにそうはいてみせる。そんな風になるなら本当にAのこと分かってんのかって。気づいてるのかって。

けど予想に反してジミナは一瞬目を見開くと、俺の首元を掴んでいた手を離してゆっくり降ろした。

JM「Aのオンマがどういう意図でお前を入れたのか知らないけど、Aは今前に進んでる最中なんだよ。だから惑わせるようなこと言わないで」

まるで俺は口を出すなとでも言ってるような言い方をして、ジミナは前髪をあげて深くため息をついた。

JM「...けど、もしかしたらそうするためにお前を入れたのかもね」

そうぽつりと呟いて。

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