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遠くで呼ぶ声が聞こえる。やけに響いていて、ふわふわしていて。その声を頼りに手を伸ばすと
「…ジョングク？」
まず初めに息を呑んだようなジョングクの表情がぼんやりと見えた。次にナムジュン、テヒョンと他のメンバーが私を囲むように顔を覗き込んでるのがはっきり見えてきた。
「どうしたの、みんなそんな顔して」
JK「セヨンに殴られかけて倒れたんだよ、ヌナ…」
ジョングクが深いため息をついて傍にあった椅子に座り込む。そして顔を覆うように手を持ってくる。
JK「目覚めてよかった…」
呟くように言ったその言葉にドキリとする。本当に安堵しているのが分かるくらいだったから。
TH「あ、そうだお医者さんに言わなきゃじゃん！」
テヒョンはいきなりそういうや否やジョングクの腕をグイっと引っ張って他のメンバーに目配せする。するとナムジュン以外のメンバーが次々と出ていき、ジョングクもテヒョンに強引に連れていかれた。
病室に残されたのは私と、ナムジュンの2人だけ。
NJ「額、傷は残らないってさ」
「あ、そうなんだ。よかった」
なんとなく気まずくて慌てて湿布が貼られている額をさする。多分痣になってるだけでそんなひどくはないんだと思う、あまり痛くないし。するとナムジュンがじっと私を見ているのに気づいた。
NJ「Aが倒れた時すぐに助けられなかった。その前も、Aの本当の気持ちに気づかなかった」
ナムジュンの指が伸びてきて、親指が優しく頬を撫でる。
NJ「俺は出来なかったよ。キム・ナムジュンとRMを切り離せなかった…最低だな」
「そんなことない。ナムジュン、あなたはあなただよ」
すぐにそう答えると一瞬ナムジュンの目が見開いて、微笑む。寂しいような、諦めたようなそんな表情に胸がズキリと痛む。
NJ「Aが好きだ。けど、傍にいていいのは俺じゃない。…Aも気づいてるよな？」
自分の気持ち。誰に傍にいてほしくて、誰の傍にいたいのか。
ナムジュンの言葉に頷くとナムジュンはもう1度微笑んで軽く私の頭を撫でてくれた。安心感を与えてくれる、いつもの彼の手。
「っナムジュン！」
病室を出ていこうとするナムジュンの背中に声を掛ける。私の今の正直な気持ちをちゃんと伝えたくて。
「あなたがいてくれたから、私はスタイリストを続けられたの。これだけは覚えててほしい」
そう言うとナムジュンはありがとう、と微笑んでゆっくり病室を出て行った。
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舞姫(プロフ) - たまちむさん» お待たせして申し訳ございません〜泣これからは定期的に出来るようにしますのでよろしくお願いしまーす！！ (2019年8月8日 21時) (
レス) id: 9c8a3f79d6 (このIDを非表示/違反報告)
たまちむ - 面白くなって来ましたね！更新頑張ってください、応援してます！ (2019年8月6日 1時) (レス) id: 11b0bd599c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：あいす
| 作成日時：2019年8月1日 14時
