妄想は無料です。

社内の重岡さん２ ページ15

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重｢そんな夜遅くに1人で来させられん｣




｢…え？｣





んんんんんん！？なにそれ、え、
もしかしてわたしのこと心配してくれてる…！？


えっむり、いつもあんなに冷たいのに
えっかっこいい、え、朝からかっこいい

いや昼でも夜でも重岡さんはかっこいいけど…




重｢…電話したるから｣


｢…えっ、え！？｣



重｢なんでお前がそんな心配してるのか
分からんけど、しゃーないから飲み会
終わったら電話したるわ｣


｢ええええいいんですか…
え、でもわたし、重岡さんの連絡先、｣




そう、わたしは重岡さんの連絡先を知らない



何度も聞いてるけど頑なに重岡さんが
教えてくれないからいまだに会社の
内線でしか電話なんてしたことがない



重｢…ん｣



重岡さんはおもむろにポケットに手を突っ込んで
携帯を取り出しわたしの方に向けてきた


重｢…はよ教えろや｣

｢は、はははははい！お納めください…｣

重｢あほか笑｣



某通信アプリのQRコードを震える手を
抑えながら重岡さんに見せる


重岡さんがQRコードを読み込んだのを確認して

新しく追加された友達欄を見ると


｢重岡大毅…！｣

重｢呼び捨てすんなや｣

｢名前読んだだけです！！！｣



喋りながら歩いてると既にもう会社に着いていて



重｢…ほんなら夜な｣


｢…！はいっ、！｣




手を降ることなんてもちろんせず
それだけ言ってわたしを置いて
会社に入ろうとする重岡さん



あ、



｢重岡さん！ありがとうございます！
大好きです！！！｣


大好きな背中に向かって大きい声で叫ぶ



重岡さんは足を止めてこちらを振り返り

重｢知っとるわあほ｣



わたしをバカにするような、でもなんだか
嬉しそうに笑ってまた前向いて歩き出した




飲み会はやっぱり心配だけど電話できる
ことが嬉しすぎて、念願の連絡先をげっと
出来たことが嬉しすぎて、


重岡さんの背中を慌てて追いかける
わたしの足取りはとても軽かった




…大好きです！重岡さん！

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