怖い夢。 ページ41
かっちゃん様リクエスト
ーーーこれで、死んでくれるかなあ
痛い、
嫌だっ…
痛い、誰か…助けて、
お願い。
誰か、ここからっ…
『っはぁ、』
目を開けると、ポロポロと涙が流れた。
初めて、見た。
こんな夢…
よく、夢は忘れるなんて言うけど。
ハッキリ、覚えてる。
あれは、私が殺される直前の夢…というか、記憶…？
天井を見て、固まる私は冷や汗をかいて。
枕元は涙で濡れている。
嫌なものを思い出してしまった。
『…ば、くごう、』
私は何も考えず、
のそのそとベッドから起き上がると。
そのまま部屋を出て、隣の部屋をノックする。
お願い、出てきて…
一人でいたくないの。
するとその願いが通じたのか。
ガチャリと音がすると、ゆっくりドアが開くとクリーム色の頭と赤い瞳。見慣れた不機嫌そうな顔が覗かれる。
「……」
『ば、くごう』
「…入れ」
『うん、』
何かを察したのか、爆豪はこんな夜中に起こしたのにも関わらず怒らず嫌な顔一つせずに部屋へ入れてくれる。
後ろでドアが閉まる音がして、立ったまま私の言葉を待つ爆豪に小さく言う。
『…怖い、夢みたの…』
怖い、夢。
本当に。
私にとっては悪夢。
「……っそ。じゃあ寝んぞ」
爆豪はそう言うと、特に他には何も言わずギュッと握っていた私の右手を乱暴に掴むと、ベットへ連れて行く。
『一緒に寝ていいの？』
「別に、」
電気を消して私を壁側に寄せると流れるように私の頭の下に腕を回してそのまま抱き締めてくれる。
爆豪の、匂い。体温に、安心する。
ついさっきまで嫌な感じに鳴っていた心臓も、落ち着いてきた。
『爆豪のそば、落ち着く…』
「…あっそ」
『……ばくごう、』
「…あ？」
『…ずっと、隣にいてくれる？』
爆豪はイラナイって言わないでくれる？
私を、突き放さないでくれる？
そんなの、爆豪がそんな事しないなんて分かりきってるのに聞いちゃうのは。
あの記憶、夢のせい。
一気に、不安になったんだ。
「……るせぇ、寝ろ」
『……』
「…はぁ、」
『……』
「………俺はテメェを手放す気なんてさらさらねぇよ」
そう言った爆豪の表情なんて、分からない。
寝ろって言ったくせに、優しい声色でそう答えてくれた爆豪に思わず口角が上がる。
『大好き、爆豪』
「知ってる」
『言い足りないくらいに好き』
「………煽ってんのかテメェはいつもいつも」
ー
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麗葉 - 途中まで同士！って思ってたのに途中から爆豪くんといちゃつきやがって！もっとやって下さい← (6月16日 1時) (
レス) @page50 id: 14fd5e9416 (このIDを非表示/違反報告)
まあり(プロフ) - 檸檬さん» 一気読み…！！そう言っていただけですごく嬉しいです（ ; ; ）！読んでくださりこちらこそありがとうございました！！ (2021年11月14日 21時) (レス) id: ff29d485fe (このIDを非表示/違反報告)
檸檬(プロフ) - 今日読み始めて最後まで読みました〜！もうとてもとても最高でございました……ありがとうございます(尊) (2021年11月14日 19時) (レス) @page50 id: 790fd21cd2 (このIDを非表示/違反報告)
まあり(プロフ) - ＠たまふさん» わーっっっ！！！嬉しすぎるお言葉です…！！きっかけだなんて！！ありがとうございます！！ (2021年2月1日 19時) (レス) id: ff29d485fe (このIDを非表示/違反報告)
＠たまふ - この小説、ヒロアカにハマったきっかけなんですよね… (2021年2月1日 15時) (レス) id: 89be39e03d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：まあり
| 作成日時：2020年3月30日 17時
