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その声に顔を上げれば、少し先で額から血を流す麗日さんの姿。
『麗日さんっ、』
「あ、恥ずかしい！勝手に転んでおでこ切っちゃうなんて！」
あはは、といつもみたいに笑う麗日さん。
だけど、私は…
『わ、笑い事じゃないよ！顔だよ！？傷が残ったらどうするのっ…』
「Aちゃん、」
珍しく、爆豪以外に声を荒げた。そのせいでこの場は静まり返り私はハッとする。
『ご、ごめん。とりあえずこれ使って、』
私はポケットに入れていたハンカチを取り出して、
麗日さんが「あ、よ、汚れちゃうよ」と慌てる声を無視して血が滲む麗日さんの額へ押し当てる。
『いいから、』
ダメ、女の子に傷なんて残しちゃ…
ヒーローだからなんて関係ない。
しょうがないなんて思わない。
だって私は、すごく。
…嫌だから。
前の世界で最後につけられた傷が…
背中に残った傷が…
見たくない程に嫌だから…
「Aちゃん？大丈夫？」
『あ、うん…とりあえず血は止まってきたみたい。深そうじゃないからよかっ…』
そこで、ある事に気付く。
『…え、』
「どうしたん、Aちゃん、」
『これ…』
ハンカチで覆っていた傷をよく見れば、傷が小さくなっている。
そこでハンカチを抑えていた指に、微かに血がついているのに気づいた。
これってもしかして…
「え、Aちゃん？」
私は不思議そうな麗日さんの声と、周りにいるみんなからの視線を無視して。
『ちょっとごめんね…麗日さん』
「えっ、そんな事したら汚れちゃうよ！？」
私はハンカチをその場に落とし、麗日さんの額の傷を右手で覆う。
「Aくん！？何を…！」
勝手な事してごめんなさい、オールマイト先生。
でもこれって…
麗日さんも、みんなも驚いたように私を見ているのは分かってる。
だけど…
『…っ、』
しばらくすると、一瞬だけピリっと電気が走ったような痛みが背中の傷を刺した。
だがそれは一瞬の事で。
誰も気づかなかったみたいだ。
私の勘だと…
私はゆっくりと麗日さんの額から手を離す。
『やっぱり、』
「やっぱりって？…って痛くない！」
ついさっきまで額にあった傷は綺麗になくなっていた。
びっくりなんだけど…
「もしかしてAくんの個性かい？」
『勝手な事してすみません…そうみたいです』
ふむ、と麗日さんの額から消えた傷を見ながらオールマイト先生は頷く。
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麗葉 - 途中まで同士！って思ってたのに途中から爆豪くんといちゃつきやがって！もっとやって下さい← (6月16日 1時) (
レス) @page50 id: 14fd5e9416 (このIDを非表示/違反報告)
まあり(プロフ) - 檸檬さん» 一気読み…！！そう言っていただけですごく嬉しいです（ ; ; ）！読んでくださりこちらこそありがとうございました！！ (2021年11月14日 21時) (レス) id: ff29d485fe (このIDを非表示/違反報告)
檸檬(プロフ) - 今日読み始めて最後まで読みました〜！もうとてもとても最高でございました……ありがとうございます(尊) (2021年11月14日 19時) (レス) @page50 id: 790fd21cd2 (このIDを非表示/違反報告)
まあり(プロフ) - ＠たまふさん» わーっっっ！！！嬉しすぎるお言葉です…！！きっかけだなんて！！ありがとうございます！！ (2021年2月1日 19時) (レス) id: ff29d485fe (このIDを非表示/違反報告)
＠たまふ - この小説、ヒロアカにハマったきっかけなんですよね… (2021年2月1日 15時) (レス) id: 89be39e03d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：まあり
| 作成日時：2020年3月30日 17時
