私の安全地帯は爆豪の後ろ。2【爆豪勝己】 (ページ3)

今日:3 hit、昨日:8 hit、合計:565,915 hit

上鳴くんと私と…爆豪。ページ3

ー

「まーだ緊張してんの？」

『あっ…いや………まあ、少し、だけ…』

「んな、カタコトになんなくてもいーのにな！しかも遠い！」

いつもならここ、共同スペースのテレビの前のソファに爆豪とぐーたらしているのだが。

その！爆豪が！

帰って来たのが遅くて！

みんなより遅くお風呂に入っているのですが！

爆豪がいないならと自分の部屋へさっさと戻ろうとしたのだが。

『こ、これが私の限界、というか…』

「えぇ、爆豪がいる時はもっと近くね！？」

『うぅ…』

ソファの端と端。

私の反対側へ座るのは上鳴くん。

その上鳴くんに、呼び止められ。

なぜか、こんな状況になってしまったのだ。

助けを求めようにも、みんなはもう自分の好きな事をしていて。

それを邪魔するわけにもいかない。

…別に上鳴くんが嫌なわけじゃないんだけど。

話題が、あんまり…ないというか…

話そうと言われて座ったものの…

何を話せばいいのやら…

「あ、その顔は！何を話そうか考えてる！？」

『え！？』

ふふーんとドヤ顔を決める上鳴くん。

当たってて怖い！！

あれ！？上鳴くんの個性って帯電じゃなかった！？心を読むとかじゃないよね！？

「あ！じゃあさ！恋バナでもしとく！？」

『こ、い…ばな…？』

「え？あ、分からない？」

『あ、いや、分かるよ、』

恋愛話の事だよね？

鯉の話じゃないよね？

いくら疎い私でも、用語くらい知ってるさ！

「じゃあさ！Aちゃんって好きなタイプとかは？あんの？」

好きな、タイプ…？

それより上鳴くん、楽しそうにしすぎじゃない…？そんな期待の目で見られても面白いものなんて一つもないよ…？

『タイプ……』

「そう！タイプ！例えば、イケメン！とか！イケメンって言っても爽やか系とか可愛い系とか！あるだろ？」

う、うーん…

そんな事、考えた事なかったからな…

何だろう…

『タイプ、とかはよく分からない、けど……緑谷くんは癒し系でいいな…とは、思う』

「おお！癒し系かあ」

『で、でもっ…轟くんも普通にかっこいいと、思うし…………爆豪も意外と……！あっ、上鳴くんも、顔は…良いと思うよ…！』

「顔はって！ナチュラルに傷付けたね今！」

『へ、あ、ごめっ…』

「冗談！冗談！じゃあ、性格は？」

顔の次は、性格…か。

ー