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『女の人と、その……そういう……あの……、』
「……」
『と、とにかく、煉獄さんもっ…男の人なんだなって、思って…、』
「……」
『れ、煉獄さんが……その…女の人とそういう事を……したんだなって……考えたらちょっと、』
その時。
「…嫌になったか?」
『っ、』
いつもより低いそんな声は耳元で聞こえて、目の前には煉獄さんの首元。後ろにはいつの間にか壁で。
息が、止まりそうになる。
ち、近い…
普段から近い事は多々あるが、いつもとは雰囲気が違う事は分かる。空気が、違う。
『嫌とかじゃ、なくて、』
私は真っ白になりそうな頭をフル回転させて頑張って、どうにか言葉を紡ぐ。
「……」
『……そ、の…………モヤモヤする、というか、』
「……、」
『……煉獄さんが、嫌なんじゃなくて…煉獄さんが………触れられるのを…想像したら…何かちょっと……モヤっとして…、』
「……、」
『で、でも、私にそんな事言う権利はないし……気にしないでくだ…っ!?』
変な事を言った気がして、取り消そうとするがその前にぎゅうっと。
気付くと私の背中に手が回されて、煉獄さんの温度と、匂いでいっぱいになった。
『…れ、れんごくさん?』
「……すまない」
『もう謝らないでくださいって、』
耳元で聞こえるのは初めて聞く、ちょっと弱々しい声。珍しい。
「…嫌われたかと、思った」
『え、嫌う?私が?煉獄さんを?』
そう聞けば、煉獄さんは小さく頷く。
え、え、そんなのあり得ないでしょ!
私が煉獄さんを嫌うとか!
こんなにも崇め讃えているのに!
『嫌うわけないですよ?』
煉獄さんへの好意を舐めないでいただきたい。少し心外だ。私の好意が伝わっていなかったのだろうか。しのぶさんにも宇髄さんにも、不死川さんにでさえ、煉獄さんには懐いてるって言われてるのに。
本人に伝わっていなきゃ意味がないじゃないか。
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まあり(プロフ) - annkoさん» あああっ貴重な睡眠時間をっ…!?お礼を言っても伝え切れないです…!ありがとうございます!!お仕事、頑張ってください!! (2021年3月29日 16時) (レス) id: ff29d485fe (このIDを非表示/違反報告)
annko(プロフ) - あれから睡眠よりも続きを!…と、全て読破させていただきました!午前中の仕事に若干支障が出ています(笑)。でもそれよりも、もうニヤニヤして最高の時間でした…煉獄さん本当にかっこよすぎです!更新楽しみにしています(^^)頑張ってください! (2021年3月29日 12時) (レス) id: 0cc2afaf00 (このIDを非表示/違反報告)
まあり(プロフ) - annkoさん» annkoさんはじめまして!あああっ…お暇がありましたらぜひぜひ読んでみてください!コメントありがとうございます…!嬉しいです!! (2021年3月29日 7時) (レス) id: ff29d485fe (このIDを非表示/違反報告)
annko(プロフ) - こんばんは!はじめまして!素敵なお話をありがとうございます(^^) 煉獄さん…本当かっこよすぎて!お話の展開もとても好きです(^^)続きを全部一気に読みたいです!更新頑張ってください(^^) (2021年3月28日 23時) (レス) id: 0cc2afaf00 (このIDを非表示/違反報告)
まあり(プロフ) - まゆさん» わーーっ!!!嬉しいです!コメありがとうございます!とても励みになります〜! (2020年12月26日 16時) (レス) id: ff29d485fe (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:まあり | 作成日時:2020年11月29日 19時