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『……っ!』
「……」
『……、』
「……」
ある日の朝。
傷はほぼ治り、ある程度動けるようになったので庭の掃き掃除をしていると知らない人と目が合った。
ここ、煉獄さんの屋敷の庭で。
え?ここ、庭だよね?
敷地内だよね?
だ、誰なのこの人…
数メートル離れているが、その人もなぜかこちらを見ていて。ここしばらく煉獄さんとしのぶさん以外の人と話をしてこなく元々他人と関わりたくなかった私が知らない人と対峙している状況。非常にまずい。体が動かない。怖い。
改めて確信した。
私、無理だ。
無理だ。怖い。苦手。
煉獄さんとしのぶさん以外。
だって、箒を持つ手は震え足は固まっていて呼吸すら危うい。
しかも何あの人。全然視線逸らさないんだけど。
私の視線の先には黒い髪を一つに束ね、半々羽織を羽織っている無表情な男の人。
だ、誰なの?
煉獄さんの家だけど?
盗人か何かなの?
にしては堂々としてるし…
誰なのか、なぜ目を逸らさずこちらを見ているのか、ぐるぐると頭の中で考えている間。お互い無言のガン飛ばし合戦が始まっていた。
そして数分後だった。
私がそろそろ限界に達しそうになった時。
「A!どうしたそんな所で!」
大きくて明るい声が響き渡って、今の今まで固まっていた足は真っ先にそちらの声の方へ。
『っ!!れ、れんごくさん!!』
今日は少し遅くなるって言ってたけど、早かった!良かった!
あの人からの視線から逃れるように煉獄さんの後ろに隠れる私は今までにないくらいのスピードが出た気がする。
「ははっ!どうしたそんなに急いで!」
『あ、そこにっ、知らない人がっ、』
男がいるであろう方向を煉獄さんの後ろから覗きもせずに指差せば「あぁ!」と煉獄さんの明るい声が降ってきた。
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まあり(プロフ) - annkoさん» あああっ貴重な睡眠時間をっ…!?お礼を言っても伝え切れないです…!ありがとうございます!!お仕事、頑張ってください!! (2021年3月29日 16時) (レス) id: ff29d485fe (このIDを非表示/違反報告)
annko(プロフ) - あれから睡眠よりも続きを!…と、全て読破させていただきました!午前中の仕事に若干支障が出ています(笑)。でもそれよりも、もうニヤニヤして最高の時間でした…煉獄さん本当にかっこよすぎです!更新楽しみにしています(^^)頑張ってください! (2021年3月29日 12時) (レス) id: 0cc2afaf00 (このIDを非表示/違反報告)
まあり(プロフ) - annkoさん» annkoさんはじめまして!あああっ…お暇がありましたらぜひぜひ読んでみてください!コメントありがとうございます…!嬉しいです!! (2021年3月29日 7時) (レス) id: ff29d485fe (このIDを非表示/違反報告)
annko(プロフ) - こんばんは!はじめまして!素敵なお話をありがとうございます(^^) 煉獄さん…本当かっこよすぎて!お話の展開もとても好きです(^^)続きを全部一気に読みたいです!更新頑張ってください(^^) (2021年3月28日 23時) (レス) id: 0cc2afaf00 (このIDを非表示/違反報告)
まあり(プロフ) - まゆさん» わーーっ!!!嬉しいです!コメありがとうございます!とても励みになります〜! (2020年12月26日 16時) (レス) id: ff29d485fe (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:まあり | 作成日時:2020年11月29日 19時