華 と 花 【成瀬大二郎】

３３．本音 ページ33

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でもAの笑顔は10分も持たず、直ぐに大人しくなって巧が助け舟を出した。




巧「Aが今抱えてる悩み、全部吐いてみてもいいんじゃない？」

竜星「そうだよ。今のAから楽しい匂いしないし。なんなら悲しい匂いがぷんっぷんだよ」

宝「せやで。吐いてみ？」




3人の後押しでAは手に持っていた缶をようやく離して、姿勢を正すように座り直した。





「もう本音言ってもいい？」

成瀬「もちろん！毒吐くことは大事だよ」




弾も有起兄も栄治さんもAの目を捉えて離さず、口を開くのを静かに待っているように見える。




「ごめん。8LOOM辞めようと思ってる。」




その場の全員が、返す言葉を失って静寂に包まれた。
Aの顔は真剣で、それでいて苦しそうで無理に引き止めることも出来なくて

Aに降り掛かる中傷の言葉も見ていたからこそ、精神的な負担は計り知れないし





無責任なことなんて、言えなかったから。






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