確信犯 ページ3
「ちょ、ゆゆゆ、悠馬くん?」
野坂「なぁに?」
悠馬くんはニコニコしながらゆっくりと歩いていく。
「あ、あの、手……」
野坂「大事な妹に何かあったら駄目でしょ?……ほら、車に乗って?」
悠馬くんは車のドアを開けた。
「ねぇ。妹にこんな手の繋ぎ方しないよね?」
私達は車に乗ってからもしっかりと手を繋いでいる。と、いうより悠馬くんが離してくれないのだが。
野坂「こんな手の繋ぎ方ってどんな?」
こ、こいつ……。知ってる癖にワザと訊いてきてる……。
「そ、そのこ、恋人繋ぎ……」
野坂「へぇ〜これ、恋人繋ぎって言うんだね」
悠馬くん、確信犯ですね。
ーーーーーーーーーー
私達が合宿所に着いた頃にはもう6時になっていた。もう皆が朝食を摂り始める時間らしい。
悠馬くんの後に続き、私は歩いていく。何故か合宿所に入る時に手は離してくれた。
扉が開き、悠馬くんが中に入っていく。私も恐る恐る入っていった。
皆の視線は最初は悠馬くんだったが、段々と私に変わってきた。誰だろう、野坂の知り合いか?などと言う声が聞こえてきた。
趙「おや、貴女がAさんですね〜」
野坂「そうです。監督」
監督?この人が?なんかふわっとしている。太った容姿が私の先入観を支配しているのかもしれないが。
忘れてた。自己紹介しなきゃーーー
「初めまして。結城Aです」
野坂「結城……じゃ無くて野坂でしょ?」
悠馬くんの一言で一気に静まり返った。どう言う事だ、と言う声が口々に聞こえてくる。
趙「皆さ〜ん。よ〜く聞いていて下さい。彼女は野坂くんの妹です」
「「「……ええーーーっ!」」」
野坂「……とまあそう言う事だから、部屋は僕と一緒で良いですよね。監督、それに西蔭」
趙「大丈夫で〜す」
西蔭「野坂さんが望むなら」
え、西蔭くん、反対しないの?私は断固反対ですけど。
野坂「じゃあA、ご飯食べよう。お腹空いたでしょ?」
「う、うん……」
つくし「Aちゃん、一緒に食べよ!」
「あ、ありがとうご「Aは僕と一緒に食べるよね?」」
悠馬くんは私の肩に手を乗せ、私の耳元で言った。
つくし「そ、そっか。残念だけど、また今度ね」
つくしさんは少し怯えている様子だった。
私は知らなかった。悠馬くんが冷めた目をしていたのを。
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氷の疾風(プロフ) - アインツバル(家のパソコン)さん» おおー。すっっっごく嬉しいです!!これからも更新頑張っていきます!! (2019年10月20日 0時) (レス) id: 61b7fc8a8d (このIDを非表示/違反報告)
アインツバル(家のパソコン) - うおぉ、すっっっごい俺得な神作品を見つけてしまった…!作者様の文才が羨ましいですね……これからも応援してます! (2019年10月19日 21時) (レス) id: ae0283035e (このIDを非表示/違反報告)
のあ - 氷の疾風さん» お返事ありがとうございます!楽しみにしてます! (2019年9月3日 19時) (レス) id: 9f238923bb (このIDを非表示/違反報告)
氷の疾風(プロフ) - のあさん» 好きと言って頂けてとても嬉しいです!ご期待に添えられる様頑張ります! (2019年9月3日 13時) (レス) id: 61b7fc8a8d (このIDを非表示/違反報告)
のあ - 好きです!楽しみにしてます! (2019年9月2日 21時) (レス) id: 9f238923bb (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:氷の疾風 | 作成日時:2019年6月22日 16時