真剣SUNSHINE 【 tk × in 】 (ページ6)

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髙「ねえ、腹減った。」

伊野尾くんの機嫌もなおって、ホッとしたのか、
食欲という別の欲求が湧いていた。

それなのに伊野尾くんからは、意外な反応が返ってきた。

伊「うわあ、食われる～！」

‥ は、？

何、この可愛い小動物。

伊野尾くんは勘違いに気付いて、顔を真っ赤にしていた。

たまんねえ、‥ 。

今すぐ押し倒したくなったけれど、
ちょっと苛めたい気分にもなって、

髙「伊野尾くんはデザートね。
後で美味しくいただくから。」

これも焦らしプレイ？笑

夜が楽しみだ。
たっぷり味わわせてもらうね、伊野尾くん。

可愛い小動物は顔を真っ赤にしながら、
出掛ける準備を始めた。

そんな姿も愛おしく、ソファーに寝転がって
しばらく伊野尾くんを眺めていた。

伊「髙木も早く準備しろよぉ。」

気付いたら、ウトウトしていた俺のそばに
準備を終えた伊野尾くんが立っていた。

髙「あ、ごめん、寝てたわ。」

伊「もーー。」

俺の横に座り口を尖らせてすねる伊野尾くんの頭を
ポンポンと撫でながら立ち上がれば、

昨夜脱ぎ捨てたダメージジーンズを履いた。

髙「伊野尾くん、Tシャツ貸してよ。」

伊「あ、そーだよね。ちょっと待ってて。」

そう言って、クローゼットから綺麗にたたまれたTシャツを持ってきてくれた。

着ようとそのTシャツを広げたところ、

‥ 。

髙「伊野尾くん、‥ 外で着るのに、これはちょっと ‥ 。」

伊「え、いいじゃん。なんならお揃いで着てく？」

伊野尾くんが持ってきたのは、ライブのロゴが入ったグッズのTシャツだった。

もう1枚同じTシャツを持ってきては、自分の前で広げ、ふざけて笑っていた。

髙「冗談言ってねえで、早く違うの持ってきてよ。
無地でいいからさぁ。」

伊「えーー、髙木ノリ悪いな～。」

言い合いながらも、お互いその場を楽しんでいた。

伊野尾くんとのこんな空気感が、とても居心地いい。

借りた無地のTシャツを着ると、
伊野尾くんの匂いがして、幸せな気分になった。

髪のハネを手ぐしで簡単に直し、キャップを被れば、

髙「さ、行こっか。」

と、財布をジーンズのポケットに突っ込んだ。

伊「髙木はほんと準備が早いよな。」

髙「え、みんなこんなもんでしょ。」

2人一緒に部屋を出た。