おまけすんちょる3

122 ページ22

.








SC SIDE








テヒョンがAに公開告白して以来
初めて家にテヒョンがやって来た







｢ 何？｣


｢ 別に〜ただ来ただけ｣






こいつに聞きたいことが山ほどあるはずなのに

知りたくない気持ちが前に出る







｢ 公開告白どうだった？｣


｢ お前らしかったよ｣


｢ 大勢の人の前で告白すれば、OK貰えると思って｣


｢ それをわざわざ言いに？｣






だったら聞きたくないから帰ってほしい。

テヒョンのテンションを見てると、悪い報告じゃないと
嫌でも予想がついてしまった







｢ フラれたよ｣


｢ …は？｣


｢ 嫌だな、フラれたんだよ俺｣


｢ 本当に？｣






予想していた言葉とは全く反対で
てっきり上手くいったのかとばかり思っていた。


キムテヒョンという男は、誰でも虜にしてしまう奴だから






｢ 俺をふるとかどんな神経してるんだろうね｣


｢ …確かに｣


｢ でも諦めないよ。と言っても一方的に好きでいるつもり｣


｢ 変わったなテヒョン｣






自分から女を望むことなんてした事ないくせに
よりにもよって何でAなんだと思う。


魅力しかないから仕方ないのはわかるけど、








｢ 本気だからね。初めてだよ｣


｢ よかったな｣


｢ 来月なんだって？スンチョルも社長か〜｣






危ない状況だった父さんだけど、奇跡的に回復して
ゆっくり治療していけばいいと医者から聞いた


いままで通りひねくれた性格を活かして
社長としての仕事を続けると思っていたら



来月から俺に任せると急に言ってきた







｢ まあ ｣


｢ やだな、スンチョルとスーツで顔合わせるの｣


｢ 俺だって嫌だよ｣







会社が危ない状況の中で譲り渡したのには、
何かしら考えがあったからだろう。


本当の本当にAとはもう会えない
そう言われているようで気分が悪い









｢ でも、もうあの人の言いなりにならなくて済むな｣


｢ 何も変わらないよ｣


｢ 婚約解消も出来るくない？｣


｢ 出来る状況じゃないのわかってるだろ｣






社長になると言っても、表向きだけで

裏では今と変わらず親の言いなりになるだけなんだ









.

123→←121

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す