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零と話し合いの末にプロポーズされてから数日、私と零は仕事の合間を見計らって毎日逢生に会いに行きながら日々やらなければならない事をこなしていた。
逢生は時々目が開くようになっていて、その瞳はやはり先生が言ったように片方が透明に見える。でももう片方は零の瞳の色をしっかりと引き継いでいた。
「逢生ー、今日は起きてるのね。」
よく寝る子な逢生は私や零が来てもその大半を寝ているのに、今日はなぜか起きていてその綺麗な瞳をあらわにしていた。
逢生を構い倒していると、ノックをして入室してきた看護師さんが先生が呼んでいると声を掛けてきた為、それに返事をして病室を出た看護師さんの後に続いて別室へと移動する。
「Aちゃん、いらっしゃい。旦那さんも。今日は逢生ちゃんの退院について話をしたいんだ。」
別室で既に待機していた先生は入ってきた私たちにそういうと、どうぞ座って。と着席を促す。それに失礼しますと声を掛けて零と2人、先生の前に腰掛けた。
「もう少しで37週超えるし体重も、その他病気も心配いらなさそうだから退院の日を決めようか。早くて明後日とかどう??」
先生のその言葉に、零が顔を緩めて頷きながらありがとうございますその日で。と口にする。それに微笑んだ先生は、それじゃあと退院の流れを説明してくれた。
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そして、退院の日。
空は青く澄んでいて、いい日に退院で良かったな、なんて思いながら零と澪、郁流、透流と家族総出で逢生を迎えに来た。
本来なら幼稚園な3つ子も今日は特別にお休みを取ってこの場に参戦している。なんて言ったって、ようやく家族全員が揃う日なのだ。
「お母さん、逢生まだー??」
「早く会いたい!!」
「澪も!!」
急かしてくる3つ子にどうどう、と落ち着かせるように声をかけている零は、私に3つ子を見ておくから、と目配せをしてくれた為、お言葉に甘えて興奮している3つ子を横目に病室へと向かった。
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しろ - 感動。 3子ちゃん尊い (3月12日 21時) (レス) @page35 id: 1bd364c53c (このIDを非表示/違反報告)
TAKE - こんなに最高で泣ける作品初めてです!頑張って下さい!! (7月8日 0時) (レス) @page35 id: 20d3cc00b9 (このIDを非表示/違反報告)
ユナ@前垢消えた(プロフ) - 神作品をありがとうございます。、、。、、、おかげで涙が止まりません、、、、尊いのをありがとう (5月14日 13時) (レス) @page35 id: 0e552ce067 (このIDを非表示/違反報告)
ねこ(プロフ) - はじめまして、2月に入りこちらの作品を見つけ、ようやく最終更新まで読み進められました…!続きを楽しみに待っています! (2023年2月4日 2時) (レス) @page35 id: 240298aea3 (このIDを非表示/違反報告)
ルリ(プロフ) - 昨日の夜に出会い一気読みしましたっ!!!素晴らしい作品に出会えて嬉しいです!!無理せず頑張ってください! (2022年11月4日 10時) (レス) @page35 id: 2eb7e133f7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:真紘 | 作成日時:2019年1月1日 21時