Symphony３【病系】【短編集】

29_夢代行サービス［水×赤］ ページ7

全て水sideで進みます
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「 ありがとう！またお願いしますね！！ 」


誰かの夢を代行して叶える。それが僕の仕事

こんな仕事誰が依頼するの？と思うかもしれないが意外と依頼は多く今も“アイドルのライブに行く”という夢を一緒に叶えてきたところだ



基本、依頼はネットで行っていてひっそりとやっているから1日1件依頼があればめちゃくちゃいい方

今日はもう1件終わったし、頂いた報酬でご飯でも食べに行こうと電車に乗りながら携帯を開く





［新着メッセージがあります］

画面にでてきたその文字をタップする



［夢、叶えてくれるんですか？］

名無しさんからのメッセージ。絵の犬のアイコン



［はい。初回は3000円になります］

［ありがとうございます。○×商店街にあるメロンパンのお店分かりますか？そこの1日50個限定のメロンパンを食べるのが俺の夢です］

［ご依頼お受け致しました。いつ頃届ければいいですかね？］

［出来れば早い方がいいです。2つお願いします。］

［かしこまりました。それでは早速明日叶えさせて頂きます。届け先の住所を送っておいてください］


いつもの夢に比べたら楽な依頼

朝早起きして、メロンパンを買えばいいだけだ





家に着いて、コンビニで買ったカップラーメンを食べながらテレビを見ていると、依頼主から新着メッセージが来ていた


「 …病院？ 」

依頼主の指定した届け先の住所を地図で表示するとそこは病院だった





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次の日、開店時間に間に合うように家を出る

目的の商店街には自転車で30分というところだろう



「 、まじかよ 」

舐めてた完全に。開店5分前に着いたのに店の前には長蛇の列

1番後ろに並び店員さんから整理券をもらう


「 お兄さん運がいいですね。最後の1枚ですよ 」

「 ぁ、1人1つですか？ 」

「 原則そうですね 」


だから家族連れが何組かいるのか。と腑に落ちる

けれど、依頼はメロンパン2個だ。どうしようかと頭を抱えたが、素直に依頼主さんにお詫びの連絡を入れた



開店から30分で僕の順番が来て、無事1つのメロンパンを受け取る

自転車に跨り、［気にしないでください］と返信が来ていたのを確認し依頼主の待つ病院に向かった




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