Symphony３【病系】【短編集】

35_character【橙×赤】 ページ29

▶︎過労

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橙side











朝起きてから、ベッドに体が張り付いたように動かすのが辛くてあぁやばいかもって




「 …、けほっ…あたまいた……、 」


無理やり体を起こすとぎゅーんと押し潰されそうな感覚を起こしその場で目をギュッと瞑り固まった


何とかベッドから立ち上がり、フラフラと壁に手を付きながら洗面台へとたどり着き顔を洗う




「 、はは 」


一目見て分かるほどの最悪の顔色と目の下のくまにもう笑うしかない





.






「 、動画…つくらな、 」


声はまだ出せるな。と軽く確認して冷蔵庫から取り出したコーヒーをコップに注ぎ作業部屋に向かう




「 …はぁ……、 」


編集を少しして、新しい動画を作る

キャラクターに声を吹き込んで、聞き直してはまた喋って…何度も何度も繰り返す




「 うん、これでいいか……、 」


パソコンをしばらく見ていたからか頭が痛いのは治る気配がない



あぁ、なんかやばいかも…と改めて気がついたのはそれから少ししてから


画面に映る遠井さんや尾宅くん達が歪んで見える




「 、っ…やばっ 」


目を擦っても余計に悪化するばかりで、なんだかその視界が気持ち悪くて机に突っ伏す形で目をつぶる



そのまま俺は暗闇に吸い込まれていくように意識を飛ばした







＿








プルルルと電話の音で目を覚ます

莉犬からの着信だった



「 、もしもし… 」

［ あ！やっと出た！ジェルくんどうしたの？ ］

「 …え、、？ 」


時間を確認してびっくりした

夕方からメンバーとゲーム実況をとる予定があったんだけど、もうその時間を過ぎていた




「 うわっ…ごめ、っ……、、 」


驚いて急に立ち上がると、血の気が引いてクラっとして机に手をつく

その弾みで携帯を床に落とした



［ もしもし、？もしもし？ジェルくん？ ］

「 、ごめ…w 」

［ ジェルくんもしかして体調悪い？ ］

「 え、いやw、寝起きなだけやけで 」


急いで誤魔化すけど、正直めちゃくちゃ目の前はぐるぐる回っていて実況なんか取れる気がせえへんかった




［ ほんとに？ ］

「 ホンマにw 大丈夫 」

［ 無理だったらこっそりチャットとかしてね ］

「 …ありがと、 」


莉犬の優しさに甘えてええよね




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