Symphony３【病系】【短編集】

32_許して、褒めて、愛して【桃×橙】* ページ19

素敵なリクエストありがとうございます( ; ; )
▶︎鬱/自傷行為(血表現有り．苦手な方はお控え下さい)

※題名は橙さんが活動休止する時にSNSに投稿していた文章から引用しています．

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桃side









カッターの刃を手首に当ててすっと引く

赤い線が滲み出て、ぽたぽたと床に跡を残す

ふわぁっと体が浮くような感覚がしてベッドに倒れ込むように入れば、だんだんと意識が遠くなり俺は眠りにつく

もうこれが最期の夜でもいいと思って＿＿＿＿





朝。部屋に響き渡る頭に響く目覚まし音が俺を現実世界に引き戻してくれる

すとぷりのピンク担当 さとみ としての俺を



昨晩作った傷跡を手荒に消毒をしてガーゼと包帯を巻く

この作業にももう手馴れた


メンバーにバレるのが1番厄介だからと、何枚も長袖を着込んで身支度を済ませる

最後に、鏡で顔色と服装の確認。この生活を続けるためにはメンバーにバレないことが鉄則中の鉄則だから細かいチェックも欠かさない

だって俺は、ストイックで真面目で、イケメンでいい男のさとみだから＿＿＿＿







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「 おはよー 」

もうすぐライブが控えている俺たちは、結構なスパンで集まっていた

ライブに来られないリスナーも楽しませるために動画を沢山撮ったり、俺たちにとって特別なライブというものをより最高にするために色々考えたりするためだ




「 衣装をそろそろ作り出すんですけど、なにか希望とかありますか？ 」

「 僕、ツアーTシャツ着たいです！アンコールとかで！ 」

「 いいねぇ！せっかくグッズになったんだし 」


衣装か…最近傷が結構増えてきているから手首が出ないものだと有難いんだけど

なんて言えるはずもなく、俺はただみんなの話を聞いているだけ




「 さとみくんは何か希望ありますか？ 」

「 あぁ、俺？んー特には 」

「 え、いいんですか？いつも拘ってるじゃないですか 」

「 いいよｗ まぁ、俺何でも似合うし 」

「 ふはっ、さすがだねさとみくん！ｗ 」


ほらこれでOK

ちゃんとみんなが思う さとみ を演じられてるでしょ？





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