隣の席のあいつ【桃】

Chapter03−影 ページ11

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美術部の私の放課後は当たり前のように美術室から始まる



部活は週に2回

部員数も少ないし、作品をコンクールに出さない人は基本部活には来ないから今日も私含め3人だけ






「 ねぇ、貴方のクラスのさ例のあの子。彼女作んないの？よく告白されてるところ見るけど 」


情報通の3年生の先輩が、私に尋ねる





「 んー、どうなんでしょうね。あんまり知りません 」


確かに、さとみくんに彼女が居ないのは少し不思議だ

イケメンって話題になったり、ファンクラブができたという噂が流れたり、しょっちゅうクラスにさとみくん目当ての女子が来たりするけど…




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「 告白できる人なんてほんのひと握りですよ 」


そう言いきったのは隣のクラスの紺野みのりさん

生粋のアニメ漫画オタクの彼女。ただ絵が描きたいって理由だけで美術部に入り浸っている生徒




「 え、そうなの？高嶺の花ってやつ？ 」

「 そうです。漫画の主人公みたいなものなんですから。オタク達は遠くから見てるいるだけで幸せなんですよ 」

「 ふふ、なんか紺野さんが言うと信ぴょう性でるねw 」




「 なんか噂だと、1年生の姫川さん？が、さとみくんのこと好きらしいよ 」


情報通の先輩は本当にこういう情報が早い

そのおかげで私も結構学校内部の事情は知っている方だ







「 姫川さんって、あの弓道部で実家が超お金持ちって噂の？ 」

「 うん。そんでもって、顔もいいし性格も良くて男子にモテまくりの 」

「 遂にさとみくんも彼女作っちゃうんじゃないの？ 」



なんてあくまで他人事の2人はげらげらと笑う

けど、私はなんでか笑う気分には到底なれなかった






そんな2人を背に、私は美術準備室に入った





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[new character]
・紺野みのり
・姫川紫乃

今後メンバーさんも登場予定です…！

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