ほっとらて【短編集】

おすそ分け【黄】 ページ47

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家にお財布忘れるし、

彼から貰った大事なピアスは片方無くすし

なーんか今日1日ついてなくて、一人暮らしの静かな部屋では寂しくて、気分がすごく落ち込んじゃう





Aなんか今日すごく落ち込んでる

るぅとどうしました?大丈夫?


彼氏のるぅとくんについ甘えてしまって、そのまま［会いたい］って送ってしまった

こんな自分勝手な彼女嫌だろうな…なんて何でも悲観的になっちゃう今の自分がすごく嫌になる





るぅとごめん。これからバイトなんです…


って返ってきて、そりゃそうだよなって

分かってるはずなのに、寂しくて心が不安定で涙が溢れてきた






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すると突然、インターホンが鳴った


涙をふいてカメラをみるとそこに立っていたのはるぅとくんだった




『 もう、Aさん泣き虫だな〜w 絶対泣いてると思ってましたよw 』

「 んー、泣いてないもん 」


私をギュッと優しく包み込んで、彼は｢大丈夫だよ｣って私の頭を撫でてくれる





「 …ごめんね 」

『 何がですか？ 僕が会いたくて勝手に来ただけです！
それにAさんの涙を拭いてあげる役割は僕のものじゃないですか？ 』

「 なにそれ…w 」

『 違うんですか？ 』


そんな可愛くてかっこいい顔で見つめられちゃ否定なんてするはずないよ

違くないよ と首を振ると彼はハグの力をまた強めて私を包み込む





少し落ち着いたあと、まだここが玄関だったことに気がついて中に入るよう促すが、もう行くからと彼は玄関に立ったまま

そんなに時間ない中来てくれたんだ…と嬉しくなる反面、迷惑かけちゃってるのかなってすぐまたナイーブになってしまう




『 Aさん？ 』

「 ん？あ、なんでもないよ！ 」

『 Aさん、あの…一緒に住みませんか？ 』

「 …え？ 」


突然の提案に思わず固まった




『 僕、Aさんのこともっと支えていきたいし、僕も支えてもらいたいです
Aさんに｢ただいま｣って言って欲しいし、｢おかえり。今日も頑張ったね｣って言いたいです

ダメですか？ 」



「 …ダメじゃない 」





やったぁ！と喜んでその後ギューってされる




『 元気チャージ完了。Aさんにもおすそ分けするね 』


そう言って、自分のマスクを顎下にずらして私にキスを落とし、颯爽と帰っていった







いつもありがとう、るぅとくん



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おすそ分け【黄】−fin.


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お久しぶりです🥹

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