露時雨【黄】 ページ32
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君とこんなふうに一緒に歩くのは、何年か前の同じような季節外れの寒さの雨の日以来だね
「 るぅとくんとこんなところで会えると思ってなかったよ 」
『 うん。僕も 』
僕の差す傘に入って、なるべく彼女が濡れないように傘を彼女の方に向ける
「 東京にいることは知ってたけどね 」
『 え、そうなの? 』
「 うん。友達伝いでね聞いたの 」
僕と彼女は同じ高校出身で、卒業してから会うのは初めてだ
『 Aちゃんは今何してんの? 』
「 ん、私はね保育園の先生 」
『 夢叶えたんだね 』
「 ふふ、覚えててくれたの?嬉しいなぁ 」
そう言って口元に手を当てて笑う笑い方、昔から変わってないね
黒くて長かった髪の毛は、明るい茶髪に肩上ぐらいの長さでお洒落なウェーブがかかっている
「 るぅとくんは? 」
『 ん、僕は今音楽作ってるんだ 』
「 へぇ〜!凄い!! 」
そう言ってぴょんぴょんと跳ねて、傘の下から遠ざかっていくから彼女の腕を捕まえて自分の方に寄せた
「 なんか、凄い思い出しちゃった 」
『 え、何を? 』
「 高校の時もこうやってひとつの傘に入って一緒に帰ったことあるよね 」
『 、そうだっけ?w 』
嘘。めちゃめちゃ覚えてるよ
忘れるわけないじゃん
好きな人との思い出なんて____
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傘を忘れて、もう仕方ない走って帰ろうと思った時
待って と引き止めてくれたのが彼女だった
水色のグラデーションのかかった半透明の傘
あまりに女の子らし過ぎて、少し恥ずかしかったっけ
『 僕が持つよ 』って、傘を持ってたまに当たる肩にドキドキして
彼女の香りを感じて
何を話そうってすごく悩んで、微妙な間が生まれて…
それで、、、
駅までのたった数分間だけだったけど僕にとっては、決して消えない特別な思い出____
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らふのすけ(プロフ) - あたおかほっとけーきさん» お、もう消してしまったから相当ラッキーだね。テスト?何の心配もない笑って誤魔化そう!w (2022年10月26日 0時) (レス) id: 75a74ec2d8 (このIDを非表示/違反報告)
らふのすけ(プロフ) - ネコ日和。さん» お久しぶりです!コメントありがとうございます😊 移行しましたので是非ご覧ください( ˶¯ ꒳¯˵)👍🏻 (2022年10月26日 0時) (レス) id: 75a74ec2d8 (このIDを非表示/違反報告)
らふのすけ(プロフ) - nozomi uedaさん» コメントありがとうございます!それは個々人のという解釈で合ってますか?それとも赤さん×黄さんの同性愛的なお話ですかね?(同性愛の場合フラグを立てないと書けないため本作品でのリクエストは申し訳ないのですがお答えできないです) (2022年10月26日 0時) (レス) id: 75a74ec2d8 (このIDを非表示/違反報告)
らふのすけ(プロフ) - いづ@ころりすさん» ありがとうございます☺️ (2022年10月26日 0時) (レス) id: 75a74ec2d8 (このIDを非表示/違反報告)
らふのすけ(プロフ) - しゅあ。さん» でしょ!!いいのあるかなーと探してたら奇跡的に見つかりました!w (2022年10月26日 0時) (レス) id: 75a74ec2d8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:らふのすけ | 作成日時:2022年9月16日 16時