怪盗【桃】 ページ2
新シリーズ記念すべき一作品目は、随分前に頂いていたリクエストからです!
お待たせしてしまい申し訳ありません(--;)
.
「 怪盗だ! 」
屋敷は夜中だと言うのに大騒ぎ
「 こっち!こっち来て! 」
バックの中には、この屋敷から盗んだであろう金品財宝
それを持って、肩で息をする細身の青年
その青年の私よりも細い手首を掴んで、屋敷の裏に案内した
.
『 なんで、俺なんか助けた… 』
息を切らしながらそういう彼は
薄汚れたボロボロの服を身にまとい怪我をしたの片足を引き摺っていた
『 お前、第一国民だろ 』
下ろした前髪の間から、碧眼の目がバチッとあった
世界に絶望しているような、それでも懸命に生きているみたいな
そんな目が脳裏にしっかりと焼き付いた
「 貴方、名前は? 」
『 …そっちから名乗れよ 』
「 私はA。この屋敷の娘 」
『 、お嬢様がなんで俺を 』
巷を賑わせる怪盗の正体がこんな若い青年だったなんて
みんな知ったら驚くんだろうな
.
「 私の指輪返して 」
『 は? 』
「 母親の形見なの。返して 」
『 ふっ、そんなことかよ… 』
バックをゴソゴソと漁って、彼は私の指輪を目の前に出す
「 …っ、ちょ! 」
返してくれるのだと思って、手を差し伸べる
すると、ひょいっと指輪に手が届きそうなところで彼は指輪を自分のズボンのポッケに入れた
.
『 返すんわけないだろ。でも…助けてくれたのは感謝してる 』
彼は少しだけ照れた様子でお礼を言って、立ち上がった
『 …いっ、 』
「 その傷じゃ、すぐ捕まるわよ 」
『 、お前には関係ない 』
「 ……、この屋敷の地下。そこならキミを少しの間匿えるわ 」
屋敷の地下
鍵は私が持っているひとつしかない
警戒した様子で、階段をおりてくる彼を奥の部屋に案内する
「 座って、手当するから 」
『 なんだよここ… 』
「 昔、戦争中使われてた場所。今は使われてない 」
ベットやトイレ、簡易的な処置材料なら揃っている
「 足は、折れては無さそうね。頬の傷も…消毒すれば大丈夫ね 」
『 …スゥ、っ痛! 』
「 我慢しなさいよ 」
『 もっと丁寧にやれよ! 』
盗人のくせにワガママな男
綺麗な顔をした、私よりきっと年下の怪盗さんの素を見た
.
280人がお気に入り
「すとぷり」関連の作品
この作品を含むプレイリスト ( リスト作成 )
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
らふのすけ(プロフ) - あたおかほっとけーきさん» お、もう消してしまったから相当ラッキーだね。テスト?何の心配もない笑って誤魔化そう!w (2022年10月26日 0時) (レス) id: 75a74ec2d8 (このIDを非表示/違反報告)
らふのすけ(プロフ) - ネコ日和。さん» お久しぶりです!コメントありがとうございます😊 移行しましたので是非ご覧ください( ˶¯ ꒳¯˵)👍🏻 (2022年10月26日 0時) (レス) id: 75a74ec2d8 (このIDを非表示/違反報告)
らふのすけ(プロフ) - nozomi uedaさん» コメントありがとうございます!それは個々人のという解釈で合ってますか?それとも赤さん×黄さんの同性愛的なお話ですかね?(同性愛の場合フラグを立てないと書けないため本作品でのリクエストは申し訳ないのですがお答えできないです) (2022年10月26日 0時) (レス) id: 75a74ec2d8 (このIDを非表示/違反報告)
らふのすけ(プロフ) - いづ@ころりすさん» ありがとうございます☺️ (2022年10月26日 0時) (レス) id: 75a74ec2d8 (このIDを非表示/違反報告)
らふのすけ(プロフ) - しゅあ。さん» でしょ!!いいのあるかなーと探してたら奇跡的に見つかりました!w (2022年10月26日 0時) (レス) id: 75a74ec2d8 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:らふのすけ | 作成日時:2022年9月16日 16時