258話 ページ24
しっかり帽子を押さえながら、きょろきょろと辺りを見回す
｢なんか…一般人しかいない空間におでかけするなんてはじめてだから、落ち着かない。
！ろ、ロシー！なにあれすごいわ！｣
｢ぶふっ！！｣
｢？！なによ！｣
こんなに私が戸惑ってるのにこの男ったら！！
｢海軍を離れればおまえも子供だな！｣
｢！！｣
…この男ったら。
ばし！！
｢ってぇ！｣
｢あんたも子供よ！！｣
駆ける足をゆるめ、つないだ手を引き寄せ腕を組んだ二人は
たしかに、17の『子供』である。
ーーーー
｢ロシー！次はあれに乗りたいわ｣
｢おう！｣
私たちは初めてのシャボンディパークを十二分に楽しんでいた。
最初は戸惑いもあり引っ張られていた私だったが、次第に並び、
そして今度は私がロシーの手を引っ張る形でパーク内を練り歩いている。
｢！！！！ロシー！｣
｢ん？…っうお！！！｣
急に止まった私にロシーが激突、危うく二人揃って倒れ込むところを、私がロシーを抑えなんとか阻止できた
｢いてて
急に止まってどうしたよA！｣
｢…あれ、見て…っ！｣
じゅるっとよだれを垂らし目を輝かせている私の視線の先をロシーも追った。
｢……アイスクリーム屋？｣
｢ただのアイスクリームじゃないわ
5段よ！！！｣
｢…
すげぇ！！｣
今度は二人して目を輝かせる。
……即刻アイスクリーム屋に立ち寄ったのは言うまでもない。
｢…ん〜っ！おいしい！｣
お目当ての乗り物は後回しに、私とロシーは近くのベンチに座ってなかよく5段アイスクリームに舌づつみを打っていた。
｢テーマパークってお菓子の出店が結構あるのね！知らなかった
…それにしても本当これはおいしいわ、5種類もひとつで味わえるって、すごいことじゃない？！｣
アイスクリームに夢中になっていると、ふとロシーからの視線に気づいた。
｢…？なあに？｣
ロシーは何かを懐かしむような顔つきで微笑んでいた
｢いやあ…出会って初めの頃、Aに散々避けられてた時は、
遠くからしかその甘いものを食べてる顔は拝めなかったなあって。｣
｢！！｣
そういえば…。
｢…そんなこともあったわね｣
目を逸らしたのは、別にロシーに悪かったと思ったわけじゃないから。
微笑んだ彼がカッコイイと思ったわけでもないから。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 75人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「オリジナル」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ひはる(プロフ) - みかんちゃんさん» 感想ありがとうございます！！ワクワクしてくださってありがとうございます嬉しいです！今後もなるだけ早くそして楽しんでいただけるよう頑張りますのでよろしくお願いします！！ (2019年8月26日 11時) (
レス) id: 0be45b8a6a (このIDを非表示/違反報告)
ひはる(プロフ) - guririさん» レス遅くなってすみません！感想すごくすごく嬉しいです！！気まぐれやで掛け持ちも多い亀ですけど、そんな風に言っていただけて嬉しいですし凄いやる気出ました笑ありがとうございます！ (2019年8月26日 11時) (レス) id: 0be45b8a6a (このIDを非表示/違反報告)
みかんちゃん(プロフ) - 最初から一気読みしちゃいました！凄く面白くて、読んでいてワクワクしました！続編、お待ちしてます！ (2019年8月19日 10時) (レス) id: 5684880501 (このIDを非表示/違反報告)
guriri - 面白いです！続編が待ち遠しいです。 (2019年7月31日 17時) (レス) id: 5d86136675 (このIDを非表示/違反報告)
ひはる(プロフ) - ユッケさん» ありがとうございます！この作品あまりコメント来ないので結構みなさんどう思ってるか不安だったんです。わたしの理想を夢主にになってもらってまして、それを褒めていただけると本当に励みになりますありがとうございます！続編前回よりは早く出せるよう頑張りますね！ (2019年7月15日 0時) (レス) id: 0be45b8a6a (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：ひはる x他1人 | 作成日時：2019年6月24日 23時
