バグ修正(黒尾鉄朗) ページ9
私と黒尾は3年間同じクラスで、多分お互いにどの友達よりも仲が良い、いわゆる親友というやつなのだろう。
今日はバレー部が休みだと聞いたため、映画を借りてきて黒尾の家に半ば無理やり押し掛けた。
「新田もこういうの観るんだ」
『違う、相手役の俳優さんが好きなの』
「へぇ〜」と言いながらDVDをセットする黒尾。
今日私が借りてきたのは少女マンガの実写映画。俳優が好きで気になっていたが観れなかった作品だ。
黒尾は床に座り、ベッドに寄りかかる。
私は座っている黒尾の脚の間に座る。
私も黒尾も特に何も言わずに映画を見ていた。
「もう！アイツ距離感バグってんじゃないの！？」
ヒロインが言い放ったそのセリフがなんだか頭に残った。
『私らも距離感バグってたりするのかな』
特に意味もなく呟いたその言葉。
黒尾は少し考えて、
「まあ他人から見たらバグってるかもね」
と答えた。
じゃあバグってない距離感ってなんなんだ？
この距離感がバグならどうしたら修正できるんだ？
なんてことを考え始めた。
映画も終盤にさしかかり、これからいい場面というところで私は映画を一時停止した。
「どうした？」
『ごめん。距離感のバグって修正できんのかなって考えたら集中出来なくて』
「あぁ、さっきのね」
私は真剣に考え始めた。
この距離感がバグにならない方法を。
「黒尾サン、一つ解決策思い付いたんだけど」
『え、なに』
「聞きたい？」
ニヤニヤして言う黒尾は絶妙に気持ち悪いが、グッと堪えて頷いた。
「付き合えばいいんじゃない？」
『はぁ？』
黒尾の回答には流石に呆れた。
何を言うんだこいつは、と思った。
『自分が何言ってるのか分かってる？』
「だってこの映画も最後は付き合うじゃん！」
『いや、映画の2人と私らは違うから』
ため息をつきつつ、テーブルに置いてあった自分のペットボトルを取り、一口飲む。
すると黒尾は後ろから私を抱きしめ、私の肩に顔を埋めた。
『ちょっ、髪の毛くすぐったいから…』
「黒尾サン、結構勇気出したんですケド……」
黒尾の頭を退けようとしていた手を止めた。
『どういうこと…？』
「オジョーサン、流石に鈍感過ぎませんかね」
そう言うと黒尾は私の腰に回していた手を解き、私の手に指を絡めた。
「親友ポジやめて、俺のカノジョになりませんか。Aサン」
いつもの黒尾とは違った。
これが私たちの距離感バグの修正方法だ。
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まる - 泡姫さん» お時間かかっても全然構いません…！！むしろリクエスト叶えていただけるだけですごく嬉しいです…！続編をお気に入り登録しておきます…！！！！！！ (2月18日 15時) (
レス) id: 649d507a41 (このIDを非表示/違反報告)
泡姫(プロフ) - まるさん» わー！リクエストありがとうございます！久しく書いていないため少しお時間頂いてしまうかもしれませんが、私なりに書かせていただきます！！現在こちらの作品は続編の方を更新する形になっておりますので、よろしければそちらをお気に入り登録してお待ちください！ (2月18日 12時) (レス) id: 5951de0be4 (このIDを非表示/違反報告)
まる - 作者さんにリクエストが…。銀.島.結.で過去の辛かったことを銀が全部包み込む…みたいなお話を書けたりしますでしょうか…？(語彙力なくてすみません…) (2月18日 11時) (レス) id: 649d507a41 (このIDを非表示/違反報告)
オレンジさん - 好きで愛してるわ作者さんじゃなくてさ、作者様じゃね？(は？何言ってやがるオレンジさんや) (2022年7月10日 21時) (レス) @page48 id: 0e3c42be20 (このIDを非表示/違反報告)
泡姫(プロフ) - 愛菜さん» そういう素直で分かりやすいお言葉が1番嬉しかったりします……今後も緩く書いていきますので時々キュンとしに来てください…！(ちなみに現在次話執筆中です…) (2021年11月6日 11時) (レス) id: 8284d2d1b5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：泡姫 | 作成日時：2021年9月1日 21時
