君を待つ(菅原孝支) ページ5
『菅原〜！ちょっと聞いてよ〜！』
私と菅原孝支は仲の良いクラスメイト。
委員会が同じで席も近くてよく話す。おまけに3年間クラスが同じ。
そして今は委員会の仕事を片付ける為に2人だけで放課後の教室に残っていた。
「はいはい、この作業終わったらな〜」
『いや！今すぐ話したい！どうせこれ終わったら菅原は部活行っちゃうでしょ〜！』
手は動かしながら駄々をこねる。
菅原はなんやかんやいつも話を聞いてくれる。
「どうせまた振られた〜とかだべ？」
『えっ！なんで分かるの！？』
「ダテに3年間同じクラスじゃないもんな〜」
へへ、と笑う菅原に私もつい笑ってしまった。
『この間彼氏に振られたんだよ……』
「何人目だよ〜。5人目？」
『まだ4人！今回はいけるって思ってたんだけどな〜…』
へこみながらも手を動かしているが、どうやら相当遅かったのか菅原は私よりもずっと早く自分の分を終わらせていた。
『早っ……じゃあ部活いってらっしゃいだね』
「なーに言ってんの。そっちも手伝うから早く終わらせるべ！」
そう言って菅原は私の残りの半分ほど取って続きをやり始めた。
『いやいいって！菅原部活遅らせてくれてるのに！』
「俺がやりたいの！」
菅原は一向に手を止めない。
それに負けじと私も手を動かす。
「てかさ」
急に菅原が手を止めてこちらを向いた。
『ん？どうした？』
つられて私も手を止める。
「いつになったら俺の事見てくれる？」
じっとこちらを見つめて言う菅原。
私はつい照れてしまって目を逸らした。
「そっぽ向かないで。俺を見て」
菅原の大きな手が私の両頬を包み込む。
みるみるうちに顔が熱くなっていく。
「俺、ずっとAのこと好きなんだけど」
そう言われると今までの菅原との出来事全てがフラッシュバックする。
「って、今言ったら弱みにつけ込んでるみたいだよな。ごめん」
そう言って私の頬から手を離した菅原。
私はその手を握り
『これからでもいいかな……好きになるの…』
と小さく言った。
菅原は目を見開き、すぐにゆっくりと首を縦に振った。
『絶対に菅原のことちゃんと好きになるから、ちゃんと好きになったら言うから、待っててくれる…？』
「もちろん。今までずっと待ってきたから、待つのはもう慣れてる！」
1年経った今、私は菅原と手を繋いで、思い出の教室へ続く母校の廊下を歩いている。
ーー
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まる - 泡姫さん» お時間かかっても全然構いません…！！むしろリクエスト叶えていただけるだけですごく嬉しいです…！続編をお気に入り登録しておきます…！！！！！！ (2月18日 15時) (
レス) id: 649d507a41 (このIDを非表示/違反報告)
泡姫(プロフ) - まるさん» わー！リクエストありがとうございます！久しく書いていないため少しお時間頂いてしまうかもしれませんが、私なりに書かせていただきます！！現在こちらの作品は続編の方を更新する形になっておりますので、よろしければそちらをお気に入り登録してお待ちください！ (2月18日 12時) (レス) id: 5951de0be4 (このIDを非表示/違反報告)
まる - 作者さんにリクエストが…。銀.島.結.で過去の辛かったことを銀が全部包み込む…みたいなお話を書けたりしますでしょうか…？(語彙力なくてすみません…) (2月18日 11時) (レス) id: 649d507a41 (このIDを非表示/違反報告)
オレンジさん - 好きで愛してるわ作者さんじゃなくてさ、作者様じゃね？(は？何言ってやがるオレンジさんや) (2022年7月10日 21時) (レス) @page48 id: 0e3c42be20 (このIDを非表示/違反報告)
泡姫(プロフ) - 愛菜さん» そういう素直で分かりやすいお言葉が1番嬉しかったりします……今後も緩く書いていきますので時々キュンとしに来てください…！(ちなみに現在次話執筆中です…) (2021年11月6日 11時) (レス) id: 8284d2d1b5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：泡姫 | 作成日時：2021年9月1日 21時
