47話 ページ47
＊
社会人ではないが働く者として当たり前のことをAはした。
しかし分からないことがあれば聞け、と言いながら実際に質問をすると面倒臭そうにしたりなぜ分からないのかと苛立つのもまた、社会のシビアな場面である。
｢おうおうおう！"何かしました"よォ！！自分、俺の可愛い可愛い一人娘を誑かして無事でいられると思っとんのかァ！！？｣
｢A、君そんなこと…な、にかの冗談だよね…！？｣
｢なんや、サンイーター知らんかったんか。｣
Aには全く身に覚えがなかった。そのことを告げようとしたが天喰がAに真偽を問うて来たため被ってAの声は届かない。Aは天喰の必死な様子に若干引いた。口元をニヤつかせながら茶々を入れた別の男にAはこの騒ぎの誤解を知っているのだと勘づく。
隣からの縋るような目をスルーしてAは否定を口にする。
｢知りません。娘さんのお話、聞かせていただけますか？｣
｢アァん！？これ以上愛娘のことを知ってどないするつもりやワレェ！！｣
｢違ぇよ。｣
あまりの曲解に思わずAの素が出た。天喰がギョッとこちらを見るが構っている暇はない。ぼそっと呟いたため天喰以外には聞こえなかったらしい。
それにしても、と天喰は思う。朝の電車の話といい、Aはよくモテる。これで彼女がいないと言うのだから驚きだ。ヒーロー科は忙しいのでそんな暇がないとは言え、可愛らしい女の子が告白をしてきたら考えはしないのだろうか(そんな天喰は告白されてYESと返したことがない)。
もんもんとAの異性事情について天喰が考えていると、ふと気づいたことがあった。
｢朝の、ユミちゃんって女の子みたいだ。｣
｢あ？………あ。｣
天喰の声が聞こえたAは確かに、と思った。怒鳴り散らしているヒーローの娘は小学生前だったような気がする。親バカ丸出しの娘自慢をパトロールで組んだ際にされた記憶もあった。
｢娘さんって幼稚園児でしたっけ。｣
｢せやで。｣
｢ファット？｣
Aの疑問に答えたのはファットガムだった。天喰がファットガムの名前を呼ぶ。ファットガムは笑いすぎたのか目尻に涙が浮かんでいる。
｢娘ちゃんがサンライズと結婚するて言い出したらしくてな、この親馬鹿は大層ショックを受けたんやと。｣
｢サンラァイズゥ…俺ァ許可出さんからな…！！｣
天喰は労るようにAの肩をぽんと叩いた。
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緑猫(プロフ) - 月さん» お聞きくださりありがとうございます！続編は49話まで解禁したら公開しようと思っているのでもう暫くお待ちいただけると嬉しいです！ (2019年5月12日 21時) (
レス) id: 457e9c6f45 (このIDを非表示/違反報告)
月 - すみません、続編にパスワードがかかっているのですが、パスワードはなんですか、、? (2019年5月12日 21時) (レス) id: 43155a1990 (このIDを非表示/違反報告)
緑猫(プロフ) - 竹薮さん» コメントありがとうございます！anotherは実録なので同じような人が身近にいたんですね(笑) わーー！サンライズ好きですか！！！？めちゃめちゃ嬉しいです！！！更新頑張ります！ (2019年5月2日 15時) (レス) id: 457e9c6f45 (このIDを非表示/違反報告)
緑猫(プロフ) - アクトS18さん» コメントありがとうございます！刺さったようで嬉しいです(笑) 頑張ります！ (2019年5月2日 15時) (レス) id: 457e9c6f45 (このIDを非表示/違反報告)
竹薮(プロフ) - LINEであけおめことよろとか言っている人いて思わず笑いました(笑)サンライズ好きです、更新頑張ってください、応援してます。 (2019年5月1日 11時) (レス) id: 27e37010d2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：緑猫 x他1人 | 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/personal.php?t=92287f70ddf83f82a39ea7c9d0c473c7...
作成日時：2019年3月31日 9時
