星に願いを

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だるいわーー。



昨日の新年会で飲みすぎた健二郎は、見事に二日酔いである。




｢あんなに飲むからっすよ！w｣


一緒に出勤したELLYと仲良く肩を並べて楽屋に向かう。



｢そりゃ新年会やったら誰でも飲みたなるねん！｣



ケタケタ笑うELLYを横目で見る。

頭を掻きながら廊下の角を曲がったとき


｢…うおっ！びっくりした！…どないしたん？｣



三代目の楽屋の前で座り込んでいるAがいた。


何かあったのかと思い、すぐに顔をのぞき込むも、平然とした顔でこっちを見て、ぺこ、と会釈した



｢なにしにきたのー？｣


ELLYがいつもののんびりした調子で話しかけると、少しだけ目を泳がせて俺の方をじっと見つめてきた。



｢え、なに？ｗ｣


じーーっとこっちを見るAに話しかけると、すぐに口を開いた。



｢健二郎さんが…遊びにきて、いいって言った…から。｣


俺から目を逸らして下のほうを見ながらぼそぼそと呟く。


なんやこいつ、くそかわええやんけ。


｢あ、なんやそのことか。ええで！入り？｣


ニヤニヤする自分の顔を抑えながら、平然を装って中に入れてあげた。


目を輝かせながら、少しだけ怯えながら楽屋に入っていくAの背中は、可愛くも、寂しくも見えた。

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