星に願いを

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時刻は夜の11時。


あーーー、帰りたい。



LDHの新年会。
夜遅くの居酒屋でバカ騒ぎしている。



最近肌荒れてるし早く帰って寝たいし。



そんなことを思いながら
レモンサワーをチビチビ呑んで、騒ぐみんなを隅っこでぼーっと見ていた。





｢こらっ！｣


｢わ、｣



後ろからいきなり誰かに頭を軽く叩かれ、片手に持っていたコップのふちに唇が当たった。

痛いんすけど。



(誰だよ面倒くさいな。)


ゆっくりと振り返るとお酒によって少しだけ頬を赤くした健二郎さんだった。



｢未成年がお酒飲んだらあかんで｣


そう言った彼は、器用に私の手からレモンサワーを抜き取ると、それを一気飲みした。


｢え、ちょ…｣


(私口つけたやつだし…)


まぁ、酔っぱらいには通用しないか。

仕方なく反抗するのを諦めて、大人しく座りなおす。



｢お前、あそこに入るの苦手なん？｣



隣に座ってきた健二郎さんが顎で指した先を見ると、
夏恋さんと楓さんと垣内、相田、坂井が楽しそうにおしゃべりしていた。


｢苦手…ではない、ですけど。｣

(思いっきり苦手。)



軽く嘘をついて、健二郎さんを見つめて質問をする。



｢どーしてですか？｣


そう聞くと、
どーしてっていわれても…って顔でしばらくうなってからこういった。



｢…ひとりがいいならそれでもええ！でも、もし寂しなったら三代目の楽屋いつでも来てええでな｣




ほな！と言って私が呑んでいたレモンサワーの空のコップを片手に、もう片方の手で私の頭をクシャっと撫でると手をひらひらしながらみんなのもとに戻っていった。





(質問の答えになってないし…)



嬉しい感情を正直に出せないでいた。

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